今回、「How to facilitate “the place of mutual help”」と題して、弊社社長 兼元が企業内に起きている情報共有や知識活用上の問題点とその対応策について、弊社が考える情報共有を成功させるために必要な概念、概念を実現化したツールである「OKWeb3」、およびその導入事例と効果といった具体例を挙げての講演をおこないます。また同日は、一橋大学院国際企業戦略研究科教授の野中郁次郎氏、英国ランカスター大学名誉教授ピーターチェックランド氏、日本アクションリサーチ協会所属でリヨン経営大学院客員教授(大東文化大学助教授)の内山研一氏といった学会の著名な研究者やエーザイ株式会社、株式会社日立製作所といった各業界の大手企業も講演を実施し、日本におけるナレッジマネジメントの事例紹介とその理論的背景を示します。
弊社は内山氏が所属する日本アクションリサーチ協会が唱えるソフトシステム方法論(Soft Systems Methodology : SSM)の概念を実践する企業として講演する予定です。
弊社が運営する「OKWebコミュニティー(http://okweb.jp)」およびナレッジマネジメントのツールとして提供する「OKWeb3」を活用して実現されている知識交流の場は、内山氏が会長を務める日本アクションリサーチ協会が提唱し普及を進めているソフトシステム方法論(Soft Systems Methodology : SSM)の考え方との接点も多く、SSMの開発者であるチェックランド氏とのディスカッションも計画されています。
<オーケイウェブについて>
株式会社オーケイウェブは、25万人を超える会員と340万件を超えるQ&Aデータを備える、日本最大のQ&Aコミュニティ「OKWebコミュニティ」、初心者救済サイト「ビギナーズQサイト」、比較コミュニティ「タイケツ.com」を運営しております。また、これらのコミュニティ運営のノウハウを応用したeCRMソリューション「Quick-A」、社内外のナレッジ活性化ソリューション「OKWeb 3」の開発、販売も行っており、これまでに100社以上へ導入を頂いているほか、これまでの実績で得たノウハウを総合的にまとめ上げた「FAQ Management」、「Community Management」といったコンサルティング・サービスも実施しております。
<E.M.Lyonについて> http://www.em-lyon.com/english/
1872年設立。フランス第二の都市リヨンに位置し、その国際的ネットワークをフルに生かしたエグゼクティヴ教育でも、高い評価を得ています。過去15年間で、350社以上、1500人以上のトップエグゼクティブ教育に従事しているフランスでも屈指のMBAスクールとして知られています。
<日本アクションリサーチ協会(Japan Association of Action Research)について>
日本アクションリサーチ協会は、アクションリサーチの有力な方法論であるSoft Systems Methodology(SSM)の開発者であるピーターチェックランド(英国ランカスター大学名誉教授)を名誉会長、内山研一(リヨン経営大学院客員教授)を会長とし、2003年11月9日に設立されました。
<設立の趣旨と活動方針>
日本アクションリサーチ協会は、アクションリサーチの考え方に共感した人たちが、その哲学を新世代に適合させ、変革を促進するために、ひとりひとりの思いを共同化し、互いに触発することで、それぞれの立場を生かした貢献をして、アクションリサーチの研究・教育・実践の場をエンパワメントする活動を進めます。
この設立趣旨に沿って、活動分野を次の3部門に分かち、研究者と実務家個人と団体の有機的連帯の下に、当面する問題と基本的問題の両面に光をあてつつ活動を展開しています。
(1)研究 (2)教育 (3)普及
<協会が提唱するアクションリサーチとSSM>
SSM (Soft Systems Methodology) とは、英国ランカスター大学のピーター・チェックランド教授とそのグループにより、四半世紀にわたり開発されたマネジメントの方法論。従来のシステム方法論が科学的実証主義をベースに実在する”モノ”中心のシステムを主張したのに対し、SSMでは研究者が問題状況に関与するアクションリサーチベースの参加型で行為指向の”プロセス”中心のシステム論を展開し、より人間的で複雑な問題状況を取り扱おうとしています。その意味で、SSMは広義のアクションリサーチの1つの方法論と考えられています。アクションリサーチは日本では「行為研究」と訳されているが、研究者自身がある役割を担って問題状況に行為的にかかわって、問題状況から行為的学習を獲得してゆくと同時に状況それ自身も変えて行こうとするものです。
科学的実証主義が「いつでも、どこでも、だれがやっても同じ結果が出る」ような、客観的で普遍的な、反復可能性(repeatability)を持った形式知を求めるのに対し、SSMベースのアクションリサーチでは、人間の事象においては原理的に反復可能性はあり得ず、したがって科学的実証主義の基準である客観性や普遍性をいったん破棄します。そのうえで、科学的実証主義が無視してきた主観性や人間の個別の経験、価値観、身体性を、もう一度学問の俎上に乗せるために、公共的議論の場で研究プロセスが公開できるような回復可能性(recoverability) という基準を科学の反復可能性 (repeatability) の代わりに取り上げます。SSMベースのアクションリサーチが求めるのは、経験をベースにした臨床の知、現場の知のような暗黙知です。
その時SSMにおける「思いのモデル」は、この回復可能性を維持するための重要な道具となっています。このことによって、SSMは多くのアクションリサーチのなかでも優れて知的厳密性を確保する方法論として評価できます。
SSMベースのアクションリサーチは、教育分野や看護分野、組織論や情報システム論を始めとして、いままで科学的実証主義の限界を感じてきた多くの研究者や実践家によって、研究の方法論や実践のガイドラインとして応用されてきています。
またSSMは、日本的経営を分析する方法論としても優れた面を持っており、今後日本におけるより広い文脈での発展が期待されています。
<オーケイウェブのコンセプトとの接点>
このことをどうしても知りたいという「思い」、その思いに答えようとする「思い」、そしてその答えに“ありがとう”と感謝する「思い」、このそれぞれの「思い」を結び付けるオーケイウェブのシステム、そこにはまさしく「思いのモデル」の原型となる思いを結び付ける場があります。その思いを結び付ける場をベースに、一つの質問から様々に広がる質問と答え、感謝のネットワークは、そこに参加する一人ひとりの経験をベースにした臨床の知のネットワークであり、臨床の知に焦点を当てるSSMベースのアクションリサーチとは深い接点があります。
日本アクションリサーチ協会事務局 info@jaar.jp
株式会社オーケイウェブ:http://okweb.jp/
TEL:03-5784-0781(担当:荒川/野戸)
総合お問い合わせ窓口:http://faq.okweb.co.jp/