凸版印刷、「交通系カード」と「クレジットカード」機能一体型のICカードを海外で積極展開
凸版印刷、海外市場でのICカード事業を積極展開
~まずはシンガポール向け交通・決済一体型ICカードで採用~
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下 凸版印刷)は、海外市場向けに、非接触型ICカード技術方式「FeliCa」(※1)を用い、1枚で乗車券としての「交通系カード」とクレジットや電子マネーなど「決済系カード」の機能を一体化させたICカードを開発しました。「FeliCa」を使った多機能カードは、ここ最近国内では普及が進んでいますが、海外市場に向けては初の投入となります。
(※1)FeliCaは高いセキュリティ性を備えた非接触ICカード技術方式です。
FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。
まずは、大手金融機関Citibank Singapore(シティバンク シンガポール)が、「交通系カード」と「クレジットカード」の機能を併せたICカード「Citibank SMRT Visa Platinum Card」として採用、12月より発行を開始しています。
凸版印刷では今後、接触型ICカードの機能を持たせたハイブリットカードの開発をするなど、Citibank Singaporeでの商品拡充を図るとともに、その他のシンガポール内の金融機関への販売も進めていきます。
また、この実績を皮切りに、ソニー株式会社と連携して、交通系カードで既に「FeliCa」を採用している国の多い東南アジア地域を中心に、「FeliCa」技術を用いた交通・決済一体型ICカードの需要を掘り起こし、海外市場でのICカード事業を積極的に展開していく予定です。
<背景>
・シンガポールでも日本と同様に、乗車券としての「交通系機能」とクレジットや電子マネーといった「決済機能」の両方が1枚のカードで使える、より利便性のよいICカードへのニーズが高まってきています。
・シンガポールでは、国民(400万人)のほとんどが所有しているほど、EZ-Link(※2)の発行する交通系ICカード(「FeliCa」対応)が広く普及しており、交通系ICカードに別の機能を追加する際、既存のインフラを有効活用できます。
(※2)EZ-Linkは2002年設立されたLand Transport Authority (シンガポール交通局)の子会社。
EZ-Linkカードの発行実績は900万枚以上です。
・凸版印刷はこれまで国内で「FeliCa」を使ったICカードの開発・製造・発行を多数行ってきました。そのうち「交通・決済一体型カード」の発行枚数は国内で約6割のシェアを誇ります。
<今回開発した海外市場向けICカードの特長>
・非接触型ICカード技術「FeliCa」を採用
・海外用磁気ストライプ搭載
・「交通系カード」と「決済系カード」の一体型カード
・エンボス対応非接触ICアンテナを採用
「Citibank SMRT Visa Platinum Card」について
・クレジットカード(Citibank Singapore発行)と交通系カード(EZ-Link発行)の一体型カード
*クレジットの読み取りは、磁気ストライプを使用
・指定のコーヒーショップ・スーパーマーケット等で支払うとポイントを加算、貯まったポイントで地下鉄等に乗車可能
・残高が設定額以下になった場合、一定額をカードにチャージできるオートチャージ機能つき
<目標発行枚数>
海外市場 07年度 150万枚
08年度 300万枚
◆添付画像
Citibankの発行する交通・クレジット一体型カード 「Citibank SMRT Visa Platinum Card」
以 上