トヨタ、カーナビゲーション用地図差分配信技術「マップオンデマンド」を開発
世界初*のカーナビゲーション用地図差分配信技術
「マップオンデマンド」を開発
―自動更新を可能とし、高速・有料道路は開通後約7日で配信―
トヨタ自動車(株)は、カーナビゲーション用地図の自動更新を可能とし、利便性を大幅に向上するために、更新エリアを設定し、そのエリア内の変更道路データのみを配信する地図差分配信技術「マップオンデマンド」を、世界で初めて開発した。
「マップオンデマンド」は、全国の高速道路・有料道路、カーナビゲーションに登録した自宅及び設定した目的地周辺の道路変更部分のみを、携帯電話網などを通じて、カーナビゲーションに配信するものである。これにより、地図データは短期間で自動更新され、高速道路・有料道路は新規開通後約7日、その他の道路も、変更情報が収集され次第、逐次、更新が可能となる。
現在のカーナビゲーション用地図は、変更情報を年2回収集し、全国一括で編集・更新しており、道路の変更をすぐに反映することができなかった。今回の新技術により、利用者は、常に更新された地図で、カーナビゲーションの経路探索・案内を利用できることになる。
技術開発にあたっては、カーナビゲーション用地図データを短期間で自動更新するために、携帯電話網などを通じたデータ配信を採用している。全国の地図データ全てを配信の対象とすると、データサイズが大きく、通信時間と費用が多くかかるため、更新エリアを設定し、そのエリア内で変更された道路のデータのみを配信することにした。(図1)ご参照)
その際、変更された道路が更新エリア外にまで及ぶと、更新する道路が途中で切れてしまい、カーナビゲーションの経路探索ができなくなる場合がある。これを防ぐため、他の道路とのつながりが確保されるまで更新エリアを拡大して必要なデータを配信することにより、全国全ての道路のつながりを確保する仕組みとなっている。(図2)ご参照)
この地図差分配信技術「マップオンデマンド」は、アイシン・エィ・ダブリュ(株)、(株)ゼンリン、(株)デンソー、(株)トヨタマップマスターと共同で開発したもので、今春以降発売される新型カーナビゲーションから、G-BOOKの新サービスとして順次展開する予定である。
*2007年1月末現在。トヨタ自動車調べ
【図1):地図差分配信イメージ】
▽配信するエリア(全国の高速・有料道路、カーナビゲーションに登録・設定した自宅及び目的地周辺)において、道路(A)が(B)へと変更されたデータのみを配信。
※添付資料を参照
【図2):道路のつながりを確保する仕組み】
▽更新エリア内で開通した道路(A)は、そのデータのみを配信。
更新エリア外に及ぶ道路(B)は、他の道路とつながるまで、更新エリアを拡大し、データを配信。
これにより、カーナビゲーションの経路探索・案内を可能にする。
※添付資料を参照
<ご参考>
【地図差分配信技術の仕組み】
※添付資料を参照
以上