タムロン、携帯電話カメラ用の3メガピクセル対応オートフォーカス3倍ズームレンズを開発
「SQUIGGLE(TM)ピエゾ・セラミック・モーター」を採用し、大幅なコンパクト化を実現した
「3メガピクセル対応 オートフォーカス 3倍ズームレンズ」
携帯電話カメラ用レンズユニットを開発
株式会社タムロン(代表取締役社長:小野守男、本社:さいたま市)は、このたび、「SQUIGGLE(TM)ピエゾ・セラミック・モーター」(*)を、光学ズームレンズ機構部のアクチュエーター(駆動装置)として採用し、わずか高さ10.8mm×幅18.2mm×奥行16.3mmという超コンパクトなサイズを実現した、「3メガピクセル対応オートフォーカス(以下AF)3倍ズーム」携帯電話カメラ用レンズユニットを開発いたしました。
今回、当社が新開発した「3メガピクセル対応AF3倍ズーム」携帯電話カメラ用レンズユニットは、ガラス モールド及びプラスティック射出成形による非球面エレメントやミクロン単位の公差内で制御する精密金型による鏡筒部品、さらにレンズエレメント間の高い芯精度を実現する微細な組立工程と いった当社のコアテクノロジーを統合し開発、携帯電話カメラ用レンズユニットとしては、かつてない高い解像度と鮮明な画質を実現いたしました。
さらに極限までの小型化を達成しながら、あらゆる焦点距離設定において無限遠撮影から近接撮影まですべての撮影距離で焦点が合った状態を保持する"真正"ズームレンズとして設計することが大きな設計課題でした。結果として高さ10.8mm×幅18.2mm×奥行16.3mmという超コンパクトなサイズの3倍ズームレンズを実現し、携帯端末メーカーの製品開発において多大な柔軟性と汎用性を可能にいたします。
2007年後半に向かって、携帯電話カメラにも本格的なズームレンズが搭載される時代が始まります。携帯電話アプリケーション用イメージセンサーの画素はより高密度化し、カメラの画質が大きな転換を迎えると思われます。
このような携帯電話用カメラを取り巻く環境の変化に対する当社の最初のソリューションが今回開発発表した「3メガピクセル対応AF3倍ズーム」です。
そして今後はさらに、形状に対する要求が多様化し、筐体の小型化への要求が強まると予想され、オートフォーカスやズーム駆動だけでなく、シャッターも含んだアクチュエーターの革新が喫緊な課題となっています。当社はこの様なニーズに対応する体制も整えています。
モバイルイメージングは、プライベートからビジネスシーンに至るまで、ユビキタスコミュニ ケーションの世界においてますます重要な役割を果たすこととなり、タムロンはイメージング新時代に向けて、総合光学メーカーとして全社の技術力を結集し光学の可能性を追求してまいります。
* SQUIGGLE(TM)は、New Scale Technologies, Inc., USA社の登録商標です。
■ニュー・スケール・テクノロジーズ社の「SQUIGGLE(TM)ピエゾ・セラミック・モーター」について
タムロンは、2006年7月、ニュー・スケール・テクノロジーズ(New Scale Technologies)社(本社:米国ニューヨーク州)と同社の特許技術である「SQUIGGLE(TM)ピエゾ・セラミック・モーター」の使用許諾契約を締結。現在、同技術を当社の主要な製品ラインアップであるデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯カメラ用等の製品へと展開し、筐体のコンパクト化の実現等による外観形状の差別化、製品力の強化をより一層図るべく研究開発を進めています。
ニュー・スケール・テクノロジーズ社は2002年設立され、製品の小型化に寄与する超小型セラミックモーターを製造している企業です。2003年に製品化された同社特許の「SQUIGGLE(TM)ピエゾ・セラミック・モーター」は、在来の電磁モーターとは異なり、精密な動きを実現する為に超音波振動を活用。この新技術により同社は世界最小の線形モーターの開発に成功し、より高い動力、精密さ、及び効率を実現しています。