IDC Japan、2006年国内ワークステーション市場動向を発表
2006年国内ワークステーション市場動向を発表
・2006年国内ワークステーション市場規模は、前年からほぼ横ばいの594億円
・トラディショナルワークステーションが出荷台数で1万台を切る
・2011年の市場規模は622億円と予測
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2006年における国内ワークステーション市場動向および今後の予測を発表しました。これによると、2006年の国内ワークステーション市場の規模は594億円で、前年比ほぼ横ばいとなりました。出荷台数では、前年比1.6%増の23万3,000台でした。2005年の前年比成長率12.5%と比較し、伸び率は鈍化しました。2011年の国内ワークステーション市場規模は622億円と予測しています。
2006年の国内ワークステーション市場は、製造業を中心とする企業収益の増加に伴う設備投資の拡大という追い風にもかかわらず、出荷台数は微増となりました。IDC Japan サーバー シニアマーケットアナリスト 唐澤 正道は「2003年~2005年、ITバブル崩壊後の買い控え分の補充により、ワークステーション市場は出荷台数で2桁成長を遂げた。2006年はその補充が一巡し、大企業からの大口受注が大幅に減少した。一方、中小企業からの需要は依然強く、伸び率は鈍化するものの出荷台数の増加を支える」と述べています。
国内ワークステーション市場を製品別に見ると、パーソナルワークステーション(PWS: Personal Workstation)は、出荷台数がすべての四半期で前年同期を上回りましたが、通年では前年比2.7%増と2005年の同16.8%増から大幅に鈍化しました。出荷金額でも2005年の2桁成長から4.2%に鈍化しました。トラディショナルワークステーション(TWS: Traditional Workstation)では、出荷台数が8,400台と初めて1万台を切りました。出荷金額も、47億円と初めて50億円を割り込みました。日本HPやサン・マイクロシステムズが低価格帯製品の販売を終了したことが大きく影響したとIDCではみています。
ベンダー別出荷金額では、デルがシェア28.6%で1位となりました(図参照)。デルは、4年連続で1位を維持していますが、2位の日本HP(シェア28.0%)との差はごくわずかでした。HPは、PWSの好調により、シェアを3.3ポイント伸ばしました。3位のIBMと4位のNECに順位の変動はありません。5位には、サン・マイクロシステムズが富士通に替わって、2年ぶりの復帰を果たしました。
今後、国内ワークステーション市場は、2006年から2011年までの年間平均成長率0.9%で伸張し、2011年の市場規模は622億円とIDCでは予測しています。「PWSは、出荷台数、出荷金額ともに微増となる。またTWSは、ニッチ市場で生き残り、2009年には出荷台数、出荷金額ともに一定値に収束するだろう」と唐澤 正道は述べています。
注:IDCでは、ワークステーション市場を「PWS」、「TWS」に分類しています。「PWS」は、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したワークステーションです。「TWS」は、RISCプロセッサーおよびEPICプロセッサーを採用し主にUNIXを搭載したワークステーションです。
今回の発表は、IDC Japanが発行した「国内ワークステーション市場 2006年第4四半期の実績」(J7151301)に基づいています。本調査では、2006年第4四半期(10~12月)の国内ワークステーション市場の出荷動向をワークステーション製品別に調査し、2007年から2011年までの市場予測を行っています。
(※レポートの詳細については IDC Japanへお問合せ下さい。)
国内ワークステーション市場 2006年第4四半期の実績
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Workstation/j7151301.html
<参考資料>
国内ワークステーション市場出荷金額シェア、2006年
※添付資料を参照
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