三菱電機、シャーベットアイス製造システムの養殖向け初号機を黒瀬水産に納入
活じめブリの鮮度保持向上に採用
三菱電機 「シャーベットアイス製造システム」(15トン機) 養殖向初号機納入のお知らせ
三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、直径0.1mm程度の微細な氷で魚介類を素早く冷却し鮮度を長時間保つ、シャーベットアイス製造システムの養殖向初号機を、日本水産株式会社(代表取締役社長:垣添 直也)の子会社でブリの養殖・販売を営む黒瀬水産株式会社(本社:宮崎県串間市 代表取締役社長:前橋 知之、以下黒瀬水産)に納入いたしましたのでお知らせします。
【 納入の経緯 】
黒瀬水産は、宮崎県最南端の串間でブリを養殖し、「黒瀬ぶり」のブランドで全国に販売しています。串間の黒潮の流れの中で稚魚から成魚になるまで育てたブリを、水揚げ直後に活じめし、直ぐに加工して配送するので、その鮮度と適度な脂が好評です。
黒瀬水産ではこれまで、活じめ後の冷却に普通の砕いた氷(砕氷)を使用していましたが、魚体を傷つけず、やさしく包み込んで急速かつ均一に冷やすという当社のシャーベットアイス製造システムの特長に注目されました。特に、しめたばかりの魚の熱を素早く取れるだけでなく0.1℃単位できめ細かく温度調節できる点が、活じめ後のブリの鮮度保持に有効であると評価され、納入につながりました。
納入先:黒瀬水産株式会社(魚類養殖・加工・販売業)
納入日:7月30日 引き渡し・運用開始
用 途:ブリの活じめ後の冷却と鮮度保持
仕 様:15トン シャーベットアイス製造システム SU-150
(シャーベットアイスユニット、タンク 各1基)
【 本製品の特長 】
1.魚体をいためずにスピード冷却し鮮度維持が可能
海水や塩水に直径0.1mmの微細な氷を含ませた氷点下の液体「シャーベットアイス」が、氷の潜熱作用を最大限に発揮し、魚を傷つけず、やさしく包み込んで、スピード冷却するので、魚の鮮度を長時間維持できます。また、シャーベットアイスは砕氷と異なり柔らかく、ポンプで直接送り込めるので取り扱いも容易です。
2.魚種に応じた最適な温度のシャーベットアイスが供給可能
-0.5℃から-5℃まで0.1℃単位できめ細かく調節する当社独自の制御装置により、魚種に応じた最適な温度のシャーベットアイスを供給できます。温度はタッチパネルにより簡単に設定できます。
3.インバーター技術の導入で省エネを実現
冷凍機や貯氷タンクの撹拌(かくはん)機には、独自のインバーター方式を採用して省エネを図っており、非インバーター方式に比べ約30%の省エネを実現しています。
【 今後の展開 】
シャーベットアイス製造システムは、2005年8月に宮城県の魚介卸売業者へ開発初号機を納入して以来、北海道、沖縄、築地、銚子などのユーザーの試験使用を経て昨年9月に販売活動を開始し、その鮮度保持効果が漁業分野で認知されてきています。今後さらに異なる魚種や加工工程で運用ノウハウの蓄積と充実を図り、消費地から遠い漁協、魚のブランド化を進める漁協、養殖業、水産会社向けに展開を進めていきます。
【 お客様からのお問い合わせ先/資料請求先 】
三菱電機株式会社 社会環境事業部 施設環境部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
電話03-3218-4611 FAX03-3218-467
※参考資料あり。