三井物産、スイス・MULTIGRAIN社の発行済み株式の25%を取得
MULTIGRAIN社へ25%出資
三井物産株式会社は、ブラジル穀物業者MULTIGRAIN S.A.社を傘下に保有するMULTIGRAIN AG社(本社:スイス、以下MULTIGRAIN)発行済み株式の25%を同社筆頭株主であるCHS INC社(本社:米国、NASDAQ上場、以下CHS)とPMG TRADING S.A.社(本社:ブラジル、以下PMG)から取得することに合意致しました。ブラジル当局の許可を取得後、正式に株式を取得致します。
MULTIGRAINは、2006年9月に全米最大の農協であるCHSとブラジル民族系穀物会社であるPMGによって設立された持ち株会社です。同社は、ブラジルに於ける大豆の集荷・輸出をコアビジネスとし、砂糖の輸出、小麦の輸入、製粉事業及び肥料内販事業も行っているMULTIGRAIN S.A.社を100%子会社である事業会社として所有しております。
MULTIGRAINは、ブラジルの中でも農地拡大が可能で比較的品質が良好な大豆が収穫出来るブラジル北東部に位置するミナスジェライス州、ゴイアース州、マトグロッソ州、バイーア州、マラニョン州、トカンチンス州を中心に、国内17箇所の倉庫を集荷拠点とし、ツバロン港、ポンタダマデイラ港等から日本・中国他のアジアやヨーロッパの国々に大豆を輸出しており、当初の売上規模は年間1000億円程度を想定しております。
大豆、とうもろこし、砂糖キビといった農産物は、新興国の経済成長を背景とした食料用途のみならず、バイオエネルギー用途としての需要も急増しており、食料資源の確保は今後益々重要になることが予想されます。また、日本の大豆自給率は5%程度であり、海外からの安定供給源確保が必須となっております。三井物産は、長年ブラジルで培った知見、及び総合力を生かし、MULTIGRAINの成長戦略に寄与すると共に、世界で最も農地拡大並びに農産物生産拡大余力が有ると見られるブラジルでの穀物供給基地確保を通じ、日本のみならずアジアの食糧需要を満たすべく貢献して行く所存です。
尚、CHSは、当社食料・リテール本部の戦略的パートナーであり、米国ではVENTURA FOODS LLC、及びUNITED HARVEST LLCの共同経営を展開しています。今回の投資は、CHSとの米国以外での初の取り組みであり、当社のグローバル市場での食料ビジネス展開の一環と位置付けています。
【出資先概要】
■MULTIGRAIN AG
<設立>
2006年(CHSとPMGが折半出資にて設立)
<本社所在地>
スイス Zug市
<出資比率>
CHS/37.5%,PMG/37.5%,三井物産/25%(内 三井物産13%・米国三井物産12%)
<事業内容>
CHSとPMGが折半出資にて設立した持ち株会社。ブラジルに100%子会社のMULTIGRAIN S.A.を事業会社として所有し、ブラジルにおいて大豆の集荷・輸出・砂糖の輸出販売、小麦の輸入、製粉事業、肥料内販を行う。
【パートナー概要】
■CHS INC.
<設立>
1998年にCENEXとHARVEST STATESが合併して設立。
<本社所在地>
米国ミネソタ州INVER GROVE HEIGHTS (ST. PAULの南5マイルに位置)
<従業員数>
約12,000人
<事業概要>
全米最大の農協でNASDAQに上場している。穀物の集荷・販売並びに石油の精製・販売を行っている。
<業績概要>
2006年 売上 144億ドル、 税後利益 490百万ドル
当社とはVENTURA FOODS, LLC、UNITED HARVEST, LLCを50:50で運営している。
■PMG TRADING S.A.
<設立>
1999年
<本社所在地>
ブラジル サンパウロ州サンパウロ市
2006年にCHSと折半出資でMULTIGRAIN AGを設立して同社に大豆、小麦、製粉事業等を移管。現在は綿花事業を核としている。
ご注意:
本発表資料には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述はリスクや不確実性を内包するものであり、経営環境の変化などにより実際とは異なる可能性があることにご留意ください。また、本発表資料は、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為を目的として作成されたものではありません。