横河電機、タイの石化プロジェクトで制御システムなど受注
ヨコガワタイランドがタイ最大の石化プロジェクトで制御システムを受注
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)の子会社 ヨコガワ・タイランド(本社:バンコク 社長:多田 有慶)が、タイのサイアムセメントグループの石油化学企業であるマプ・タ・プット・オレフィン社から、年産170万tのナフサクラッカーをはじめとする複合石油化学プラントの制御システム、フィールドセンサなどを受注しましたので、お知らせします。
今回のプロジェクトでは、初期段階からMAC(※1)としてEPC(※2)担当企業と一緒にプロジェクトに参画し、制御機器の仕様の統一、エンジニアリング品質の向上、コスト削減、納期短縮などの面でも貢献します。当社とってタイでのMAC方式による受注は初めてです。
このプラントは、バンコク東南のラヨーン市マプ・タ・プット工業団地に建設される同国最大規模の石油化学コンプレックスです。エチレンを年90万t、プロピレンを同80万t生産するナフサクラッカーを中心に、下流工程の高密度ポリエチレン(HDPE)やポリプロピレンを各40万t/年生産する計画です。
このプラントでは、プロピレンの収率を高めるため、ブテン類とエチレンから触媒によりプロピレンを生産する技術であるOCT(Olefins Conversion Technology)プロセスを採用すると共に、原料としてナフサだけでなく天然ガスの採取・生成過程で得られる軽質コンデンセートも使用できる最新技術も採用し、国際競争力を高めています。
当社はこれらのプラントに向け、統合生産制御システム「CENTUM CS 3000」、安全計装システム「ProSafe-RS」をはじめ、プロセスガスクロマトグラフ「GC1000 MarkII」約60台、圧力伝送器や流量計などの各種フィールドセンサ約5000台を納入します。
今回、このプロジェクトを受注できた要因としては、当社がサイアムグループとの長年の取引の中で培ってきた信頼関係、タイにおける強固なエンジニアリング、サービス体制が認められたことが挙げられます。
当社は、発展を続けるタイにおいて、タイの企業と同国進出企業に対して、お客様の視点で最新の技術によるソリューションを提供し、シェアを拡大してまいります。
以上
※1 MAC:Main Automation Contractor = 制御担当会社
近年、プラント建設の効率向上、コスト削減、納期短縮を目的に、従来EPC経由で発注していた制御システムを制御メーカに直接発注する方式が増加している。
※2 EPC:Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)を担当する会社