ナショナルセミコンダクター、ＷｉＭＡＸ向けアナログ／デジタル・コンバーターを発売
ナショナル セミコンダクター
入力周波数２５０ＭＨｚ時に業界最高のＳＦＤＲ ８４．１ｄＢを提供するＷｉＭＡＸ向け１２ビットＡＤＣを発売
部品点数低減と電力効率向上を実現する新しいアーキテクチャを採用
ワイヤレス・インフラに最適な１２ビットおよび１４ビット・デバイス
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社（本社：東京都江東区木場２丁目１７番１６号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金：４２億７５０万円）は、１．１ＧＨｚのフルパワー帯域幅を持つ、１２ビット／１７０ＭＳＰＳ（メガ・サンプル／秒）の２つのＡＤＣ（アナログ／デジタル・コンバータ）製品と１４ビット／１５５ＭＳＰＳのＡＤＣ製品を発売したと発表しました。新製品は、デュアル・データレート（ＤＤＲ）ＬＶＤＳ（小振幅差動信号）出力タイプとＣＭＯＳ出力タイプのＡＤＣで、要求の厳しいＷｉＭＡＸおよび３Ｇワイヤレス通信アプリケーションをターゲットにしています。高いＩＦ周波数でサンプリングを行うレシーバ・アプリケーションでは、１．１ＧＨｚの高帯域幅により、入力周波数が２５０ＭＨｚをはるかに超える場合でも、高いスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ（ＳＦＤＲ）と信号対ノイズ比（ＳＮＲ）を提供します。このため初段のＩＦ周波数での信号デジタル化が可能で、ダウンコンバージョン段が不要なことから、部品点数およびシステムの消費電力の低減を実現します。
１２ビットのパラレルＣＭＯＳ出力のＡＤＣ１２Ｃ１７０とＤＤＲパラレルＬＶＤＳ出力のＡＤＣ１２Ｖ１７０は、ともに、入力周波数が２５０ＭＨｚを超える場合に業界最高のＳＦＤＲを提供します。入力周波数２５０ＭＨｚ時のＳＦＤＲは、ＡＤＣ１２Ｃ１７０が８４．１ｄＢ、ＡＤＣ１２Ｖ１７０が８３ｄＢで、それぞれ競合相当製品を５．５ｄＢ、３．８ｄＢ上回ります。
１４ビットのＡＤＣ１４Ｖ１５５は、フルパワー帯域幅が１．１ＧＨｚで、競合する１４ビットＡＤＣ相当製品を５７パーセント上回ります。入力周波数２３８ＭＨｚ時のＳＦＤＲは８５ｄＢ、ＳＮＲは６９．５ｄＢと、業界をリードする性能を実現しています。ＤＤＲパラレルＬＶＤＳ出力のＡＤＣ１４Ｖ１５５は、２００６年半ばにナショナルが投入したＣＭＯＳ出力のＡＤＣ１４１５５に続く１４ビット高速ＡＤＣファミリの最新製品です。
これらのＡＤＣ製品は、ナショナルの高速オペアンプや、シングルチップのＬＭＫ０３０００などの高集積クロック・コンディショナとの併用に非常に適しており、総合的なシグナルパス・システム・ソリューションを実現します。
◆ＡＤＣ１２Ｃ１７０およびＡＤＣ１２Ｖ１７０の主な特長
ＡＤＣ１２Ｃ１７０とＡＤＣ１２Ｖ１７０は、差動パイプライン・アーキテクチャを採用しており、シングルエンドまたは差動クロック・モードで動作します。ＡＤＣ１２Ｃ１７０は入力周波数７０ＭＨｚ時のＳＦＤＲが８５．４ｄＢ、ＳＮＲが６７．２ｄＢで、ＡＤＣ１２Ｖ１７０は同じく８５．８ｄＢ、６７．２ｄＢです。ＡＤＣ１２Ｃ１７０は３．３Ｖ単一電源で動作し、消費電力は７１５ｍＷ（代表値）、ＡＤＣ１２Ｖ１７０は７８１ｍＷ（同）です。ともにパワーダウン機能を内蔵しており、消費電力を５ｍＷに低減します。ＳＦＤＲ特性が高く、消費電力も低いため、基地局でパワーアンプの効率を向上させるためのＤｉｇｉｔａｌ Ｐｒｅ－ｄｉｓｔｏｒｔｉｏｎ（ＤＰＤ）技術に最適です。ＡＤＣ１２Ｃ１７０とＡＤＣ１２Ｖ１７０は４８ピンのＬＬＰ？パッケージで提供され、それぞれ、１４ビットのＡＤＣ１４１５５およびＡＤＣ１４Ｖ１５５とのピン互換性を持っています。
◆ＡＤＣ１４Ｖ１５５の主な特長
ＡＤＣ１４Ｖ１５５は、差動パイプライン・アーキテクチャを採用しており、シングルエンドまたは差動クロック・モードで動作します。高いＩＦ周波数で優れたダイナミック特性とリニアリティを発揮するため、シグナルパスの統合に適しており、シングル・キャリア・アーキテクチャから、１つのＡＤＣで複数のキャリアの信号をデジタル化できるマルチ・キャリア方式への移行を可能にします。ＡＤＣ１４Ｖ１５５は低ジッタのフロントエンドを備え、最大４５０ＭＨｚまでの高い入力周波数の信号デジタル化が可能で、システムの周波数を計画する際にフレキシビリティを提供します。ＡＤＣ１４Ｖ１５５は３．３Ｖ単一電源で動作し、消費電力は９５１ｍＷ（代表値）です。パワーダウン機能を内蔵しており、消費電力を１５ｍＷに低減します。デジタル・インタフェース用に別の１．８Ｖ電源を使用すれば、低ノイズでの低消費電力動作が可能です。ＡＤＣ１４Ｖ１５５は、４８ピンのＬＬＰパッケージで提供されます。
◆ナショナルのデータ・コンバージョン製品ラインナップ
ナショナル セミコンダクターは、超高速、高速および汎用データ・コンバータのリーディング・プロバイダで、最新のＷＳＴＳ市場データによると、過去３年間にデータ・コンバージョン市場でのシェアを２倍に伸ばしました。最大３ＧＳＰＳを実現した最速の８ビット超高速ＡＤＣファミリ、最大速度１７０ＭＳＰＳで１．１ＧＨｚの高い入力帯域幅を持つ１２／１４ビット高速ＡＤＣファミリ、最大速度１ＭＳＰＳでピン／機能互換性を特長とする、使いやすい８／１０／１２ビット汎用ＡＤＣ／ＤＡＣファミリなど、多彩で特色のあるデータ・コンバータ製品を提供しています。ナショナルの製品は、通信インフラ、医療画像処理、試験／計測機器などのさまざまな用途向けに、極めて低い消費電力で最適な性能を提供します。ナショナルのデータ・コンバージョン製品の詳細については、 www.national.com/JPN/adc をご覧ください。
＜価格と供給＞
新製品はすでに出荷が開始されており、１，０００個一括購入時の価格は、１２ビットのＡＤＣ１２Ｃ１７０とＡＤＣ１２Ｖ１７０がともに４，９００円、１４ビットのＡＤＣ１４Ｖ１５５が８，４００円です。
新製品の詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文についてはそれぞれ、
http://www.national.com/pf/DC/ADC12C170.html、
http://www.national.com/pf/DC/ADC12V170.html、
http://www.national.com/pf/DC/ADC14V155.html をご覧ください。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、
http://www.national.com/company/pressroom/gallery/dcs.html で入手できます。
このニュースリリース（製品画像付き）はナショナル セミコンダクター ジャパンのウェブサイト http://www.national.com/JPN/news/item/0,4140,674,00.html でもご覧いただけます。
＜商標＞
ＬＬＰおよびＮａｔｉｏｎａｌ Ｓｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクターは、世界をリードするアナログ企業として高性能アナログＩＣやサブシステムを提供しています。ナショナルの製品ラインナップは、電源ＩＣ、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ／オペアンプ、インタフェースＩＣおよびデータ・コンバージョン・ソリューションなどの最先端のアナログＩＣで構成されています。携帯電話などのワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイのほか、通信インフラ、医療、自動車、産業、計測／測定機器などの市場をターゲットとしています。本社はカリフォルニア州サンタクララで、２００７年５月２７日に終了した２００７会計年度の売上高は１９億３，０００万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社（資本金 ４２億７５０万円）は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路（ＩＣ）の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は１９６９年１１月、従業員数は約１１０名です。
ウェブサイト・アドレス：
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社：http://www.national.com/JPN/
米国本社：http://www.national.com/
○お問い合わせ先
ＴＥＬ：０３－５６３９－７３００（大代表）
Ｅ－Ｍａｉｌ：jpn.feedback@nsc.com