NECエレクトロニクス、小規模ゲートアレイ4品種の受注を開始
業界最小クラスの小規模ゲートアレイ4品種の受注開始について
~小規模ゲート品を小型パッケージに封入~
NECエレクトロニクスはこのたび、0.25ミクロンメートルプロセスを用いたゲートアレイ「CMOS-10HD」シリーズの品種拡充の一環として、ユーザーが使用可能なゲート規模が6,793ゲート2品種および21,118ゲート2品種の計4品種を製品化し、本日より受注活動を開始いたしました。
新製品は、インタフェース回路や入出力制御回路などのIC化に最適な製品で、(1)最短6週間という短納期での製品化が可能であり、汎用ロジックICで回路を実現するよりも1/2から1/3程度コストを削減できること、(2)実装面積を従来パッケージ品に比べ約35%低減できること、などが大きな特長となっております。
新製品の価格は、ゲート数、パッケージ種類、生産数量などの条件によって異なりますが、一例として6,793ゲート、36ピンQFNパッケージの製品を計5,000個生産する場合、180円/個となっております。また、量産時期および規模としては、本年8月より月産10万個程度で開始し、2008年度末には100万個程度を計画しております。
ゲートアレイは半導体メーカーがシリコンウエハー上に基本セルと呼ばれる論理ゲートを形成したマスタ・ウエハーを用意し、ユーザーが希望する回路に応じ配線を行うことによって基板上に回路を構成するセミカスタムICです。ゲートアレイは、マスタ・ウエハーの使用により生産工程が通常のシステムLSIと比較して大幅に短縮でき、また、低コストが実現できるという利点を有しており、デジタルスチルカメラやDVDレコーダーなどの民生機器から工作機械やロボットといった産業機器まで、幅広い分野で採用されています。
当社は1980年代初頭にゲートアレイ分野に参入して以来、1993年には、0.5ミクロンメートルプロセスを採用した「CMOS-8L」を、1995年には、0.35ミクロンメートルプロセスを採用した「CMOS-9」を、さらに、2005年には0.15ミクロンメートルプロセスを採用した「CMOS-12M」を製品化するなど積極的な製品展開を進めており、信頼性の高さ、開発環境の整備など、高い技術や充実したサポート体制により、好評を博してまいりました。
今回は、その中でも最もユーザーからの要望が多い、0.25ミクロンメートルプロセスを採用したCMOS-10HDの小規模ゲート品を製品化することにより、ゲートアレイ製品のラインナップ拡充を図るものです。
新製品の特長は次の通りとなっております。
1.小規模なロジック回路を短納期、低コストで実現
ユーザーが自由に使用できるゲート数が6,793ゲートおよび21,118ゲートと小規模で集積度が高いことから、インタフェース回路や入出力制御回路などのIC化に最適となっている。また、配線部の設計および生産工程で製品化できることから、最短6週間の短期間で納品が可能。さらに、従来の汎用ロジックICでセットを構築するよりも1/2から1/3程度コストを削減できる。
2.小型パッケージの採用により、セットの小型化を実現
QFNパッケージのリードはパッケージからはみださない構造のためリード部分の実装スペースが不要となり、当社従来パッケージ品と比べて実装面積が約35%低減できる。
3.開発環境の流用が可能
CMOS-10HDの既存製品の開発環境を流用できるため、従来製品のユーザーはこれらのツールの流用が可能である。
当社は、新製品が通信機器、民生機器、コンピュータ、産業機器など幅広い分野の各種セットに最適な製品であると考えており、これらを必要とする市場に向けて積極的な販売活動を計画しております。
以 上