エムズサイエンス、開発品SA4503(Msc1)の第II相臨床試験開始で承認受ける
開発品 SA4503(Msc1)の第II相臨床試験開始に関するお知らせ
記
当社は、開発品SA4503(Msc1)の欧州における臨床開発を進めておりますが、8月23日、大うつ病患者を対象とした第II相臨床試験開始に対する承認を関連当局より得ましたので、お知らせいたします。
当該試験は、中等度から重度の大うつ病患者150例を対象に、無作為・二重盲検・プラセボ対照・並行群間比較・多施設試験として、SA4503の8週間投与による有効性と安全性を評価する試験であります。
SA4503はシグマ受容体に選択的に作用する、当社オリジナルの新規低分子化合物です。SA4503はSSRIなど従来の抗うつ薬とは異なり、神経再生能に代表される新規作用機序にもとづく効果が期待されます。本試験は、そうしたSA4503の有効性と安全性を患者にて評価する最初の試験であり、また当社にとって初の患者における本格的な臨床試験であることから、多くの点で意義ある重要な試験であります。
当社は、更にSA4503の神経再生能に立脚した新しい医療への貢献として、脳梗塞後の運動機能回復を対象とする臨床試験を計画しており、同様に欧州にて第II相臨床試験の準備を進めております。
<ご参考>
1.SA4503は既に第I相臨床試験とPETを用いた臨床薬理試験をオランダにて終了しており、健常人での安全性と、SA4503の優れた脳内動態、脳内シグマ受容体への結合性・占有特性を得ています。
2.うつ病は先進国のみならず発展途上国においても患者数の増加が指摘されている精神疾患である一方、治療薬については特に有効性の面では満足すべき十分な効果が得られておらず、新規薬剤の医療現場への早期導入が求められております。
<会社概要>
株式会社エムズサイエンスは創薬を業とするベンチャー企業です。当社は、臨床試験の段階まで進んだ新作用機序を持つ化合物の開発プロジェクトを複数有し、日本発の数少ない本格的創薬ベンチャー企業として事業推進に鋭意努力を続けております。
会社名:株式会社エムズサイエンス
代表取締役会長:三田 四郎
代表取締役社長:嶋内 明彦
事業目的:医薬品の研究開発
会社設立:2000年11月9日
資本金:20億5,932万円