リニアテクノロジー、高電力PoE機器を開発可能なインターフェイス・コントローラーを販売
リニアテクノロジー、新製品「LTC4268-1」を販売開始
PoE+へのギャップを埋める、同期整流式NoOptoフライバック・コントローラ
付き35W Power over Ethernet PDコントローラ
2007年8月28日 - リニアテクノロジーは、消費電力の大きい受電機器(PD)に高精度レギュレーションと高効率を提供する、同期整流式電流モード・スイッチングレギュレータ付きPower over Ethernet(PoE)インターフェイス・コントローラ「LTC4268-1」の販売を開始しました。
LTC4268-1は、コマーシャル温度範囲とインダストリアル温度範囲で規定され、熱特性が改善された省スペースの32ピン7mm×4mm DFNパッケージで供給されます。1,000個時の参考単価は、302円(税込み)からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。
LTC4268-1は2ペア・システム向けに最大35W、4ペア・システム向けに70Wを供給できます。PoEがますます普及する状況の中で、LTC4268-1は、発展するPoE+(IEEE 802.3at)規格を見越した革新的な高電力PoE機器を開発可能とするための橋渡しとして機能します。
LTC4268-1の中心機能は、絶縁型PoEアプリケーション向けに最適化された高性能スイッチングレギュレータです。LTC4268-1はリニアテクノロジーが特許取得したNoOpto帰還トポロジーを採用し、オプトアイソレータ回路なしで完全なIEEE 802.3絶縁を提供することができます。帰還アンプは、フライバック期間中にトランスの巻線を介して出力電圧をセンサーし、この電圧を使用して出力を高精度で安定化します。トランスは負荷を入力電源から絶縁し、フィードバックを行うので、出力過渡応答と全体的な効率を改善します。同期整流式フライバック・コンバータは、巻線を追加するだけで出力を追加できるという利点により、部品数の少ない設計を実現します。同期整流により、複数の出力をもつアプリケーションにおいて、出力電力が増大し、変換効率が向上し、クロス・レギュレーションが改善されます。LTC4268-1は、50kHz~250kHzの範囲でスイッチング周波数を設定できるという柔軟性を備え、電源設計を最適化することができます。低ノイズ・システムの設計において、このコントローラは外付け発振器に同期することができます。
LTC4268-1は、フィールドで実証済みのPDコントローラ・フロントエンドを内蔵しているので、苛酷なPoE環境でも問題なく使用できます。また、高精度デュアル電流制限機能を搭載しているので、給電機器(PSE)との問題のない相互運用性を保証します。LTC4268-1は、市場で最小のオン抵抗値(標準0.55Ω)をもつHot Swap(TM) MOSFETを使用して750mAを処理できます。FETのオン抵抗が非常に低いので、デバイスの発熱を最小限に抑え、全体的な効率を改善します。さらに高い電力を供給するためには、通常動作の電流制限をディスエーブルし、独自の超高電力設計を実装することができます。
■LTC4268-1の特長
・堅牢な35W PDフロントエンド
・IEEE 802.3af準拠
・高精度デュアルレベル電流制限を備えた堅牢な750mAパワーMOSFET
・高性能の同期整流式フライバック・コントローラ
・オプトアイソレータなしで実現するIEEE絶縁
・調整可能な周波数:50kHz~250kHz
・負荷補償付きの高精度複数出力レギュレーション
・25kシグネチャ抵抗を内蔵
・75mAまでプログラム可能な分類電流
・完全な熱および過電流保護
・32ピン7mm×4mm DFNパッケージ
(※参考画像あり)
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