テルモ、医療シミュレーション施設「テルモメディカルプラネックス・イースト」を開設
テルモ、最先端医療シミュレーション施設
「テルモメディカルプラネックス・イースト」を開設
―― 医療の安全に貢献 ――
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区 社長:高橋 晃)は、医療安全をめざした最先端の医療シミュレーション施設「テルモメディカルプラネックス・イースト」を開設し、4月にオープンします。
テルモでは、2002年6月に先端機器の開発と普及を目的に、「テルモメディカルプラネックス」を設立しました。医師、看護師、臨床工学技士など医療関係者の方に高度な医療技術を必要とする医療機器を実際にご使用いただきトレーニングを行える施設として、高い評価をいただき、すでに1万人を超す多くのお客様にお越しいただいています。
現代医療がますます高度化し、効率化が進むなか、頻発するヒヤリハット事例や医療事故は、医療従事者のスキルに起因することが多いといわれていますが、日本には本格的な実践的トレーニング設備を備えた施設はほとんどありません。
このように、医療現場において、トレーニングのニーズがますます高まってきていることから、実際の病院と同様の設備やコンピュータを使った最新のシミュレーション機器などを備えた新棟「テルモメディカルプラネックス・イースト」をこのたび開設致しました。
従来のプラネックスとトータルで、医療技術の進歩への貢献と、安全な医療の提供を目指してまいります。
■「テルモメディカルプラネックス・イースト」は3つのゾーンから構成されています。
(1)Hospital Studio
手術室、ICU、病棟、注射調剤室など、擬似病院としての設備を擁しています。医療現場同様の環境の中で、医療事故を回避するためのトレーニングや、実験、検証を通し、新しい商品の開発にもつなげていきます。
(2)Simulator Zone
多彩なシミュレータを駆使した手技トレーニングと、商品開発を目指します。医療機器の進歩とともに、新しい手技の習得が医師にも求められます。ここでは、内視鏡下で行う血管採取術や、カテーテル脳血管手術、身体に負担の少ない腕からのPTCA(経皮的冠動脈形成術)などをトレーニングできるシミュレータを設置しています。
(3)Art of Medical Engineering
医療経済の圧縮が進められる中、在院日数の短縮とともに、在宅医療が推進されています。家庭で、患者さんや家族が使いやすい医療機器の開発をめざし、模擬住宅を造りました。人間工学の見地からの検証、ユーザビリティテスト、医療関係者の在宅医療研修などを実施していきます。
当社は、「ユニークな輝く技術で、人にやさしい医療を実現する」というビジョンを掲げ、当社の比類なき医療技術を駆使し、患者さんのQOL向上に貢献することを目指しています。今後、「テルモメディカルプラネックス」を医療関係者とのより密接なコラボレーションの場として有効活用し、このビジョンの実現を図ってまいります。
(ご参考)「テルモメディカルプラネックス」概要
名 称 :テルモメディカルプラネックス
所在地 :神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1900-1
竣 工 :イースト2006年12月 ウエスト 2002年6月
建築面積:イースト4,700m2 ウエスト 4,300m2
延床面積:イースト7,000m2 ウエスト 7,040m2
建物概要:イースト地上2階、地下1階 ウエスト地上2階、地下2階
敷地面積:108,600m2(全体)
同施設の名称である「プラネックス(Pranex)」は、医療関係者が行う「医療手技の実践・実習」を意味する「Practice」と、研究開発センターの別館を表す「Annex」をあわせた造語で、同施設設立の目的を表現しています。