IDC Japan、2006年第4四半期国内携帯電話市場規模を発表
2006年第4四半期国内携帯電話市場規模を発表
・MNP特需、新規モデルの投入ラッシュにより、市場は一転してプラス成長
・2006年第4四半期ベンダー別シェアは、シャープが3期連続で首位
・ソフトバンク向けで好調を維持するパナソニックが第2位に浮上
・「らくらくホン」、「簡単ケータイ」等の需要拡大もプラス成長の一因に
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5 日本地所第一ビル3F、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2006年第4四半期における国内携帯電話市場規模および今後の見通しを発表しました。
これによると、2006年第4四半期の国内出荷台数は、前年同期比11.2%増の1,295万台となりました。プラス成長の主要因としては、1)モバイル・ナンバー・ポータビリティ制度(MNP制度)に伴う端末特需の拡大、2)前四半期に実施された大幅な生産調整の反動によるプラス効果、3)多様化するユーザーニーズに対応した新規端末が需要拡大を牽引したこと等が挙げられます。
多様化するユーザーニーズへの対応としては、高齢者を中心とした新規加入者の拡大により、低価格帯3Gの需要拡大が顕著化しています。また、ハード面での技術革新により究極の薄型化を追求した3G端末の躍進、地上波デジタル機能(以下、地デジ)を搭載したハイエンド3Gが高い人気を維持し買い換え需要を牽引するなど幅広いユーザー層向けで需要拡大が見られます。
端末ベンダー別出荷台数シェアでは、シャープが21.2%のシェアを獲得し、3四半期連続して首位を維持しました。シャープは、地デジ機能搭載端末を含めたハイエンド市場での圧倒的な強みを誇示し、NTTドコモ(以下、ドコモと略称)向け、ソフトバンク向けで過去最高の出荷実績を記録しています。2位には、ドコモ向けに加えソフトバンク向けにも供給を開始し、着実に出荷台数を伸ばし始めたパナソニックモバイル社(以下、パナソニックと略称)が順位を上げてランクインしました。
以下、ドコモ向けFOMAシリーズを中心として、複数の新規端末を投入したNECが第3位となりました。第4位は、ウォークマン端末の投入以降、光と着せ替えのコンビネーションを製品コンセプトとした新規端末、デジタルラジオと地デジ機能を同時搭載したハイエンド機種等の“ソニーらしさ”が、ユーザーから高い評価を得ているソニーエリクソンが第4位に順位を上げています。auKDDI向けに対して、高速データ通信(Rev.A)可能なハイエンド端末と、低価格3Gに相当する「簡単ケータイ」をバランス良く市場供給している東芝が、第5位に入っています。
出荷台数では上位ベンダーに及ばないものの、ドコモ向け「らくらくホン」で高い人気を博し、安定した供給を続けている富士通や、過去数四半期において、auKDDIが提供する低価格通話サービスとの連携販売で順調に販売台数を伸ばしている韓国パンテックの躍進が目立ち始めています。
2007年前半の見通しについては「年間で最大需要となりうる春休みシーズンに向けて、新規加入者やライトユーザー向けには、操作が容易でかつシンプルな3G端末が複数準備されている。買い替えユーザー向けには、薄型モデル、デザイン特化型モデル、地デジ端末等、幅広いラインナップ化が展開されており、今期に引き続き2007年第1四半期も高い水準での出荷台数が期待できる」とIDC Japanコミュニケーションズ シニアマーケットアナリストである木村融人は述べています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内携帯電話市場 2006年第4四半期の分析と2007年~2010年の予測」(J7050301)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内主要通信会社、端末供給ベンダー、主要関連部品供給ベンダー等へのインタビューなどへの調査結果を分析し、国内携帯電話市場の現状および問題点の提示、今後の見通し、戦略や方向性について明らかにしています。
<参考資料>
2006年第4四半期 国内携帯電話ベンダー別出荷台数シェア
※添付資料を参照
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