三菱化学と伊藤忠商事と三菱商事、中国で高純度テレフタル酸製造設備を運転開始
中国寧波大●開発区高純度テレフタル酸製造設備の運転開始について
三菱化学株式会社(本社:東京都港区、社長:冨澤 龍一)、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、社長:小林 栄三)及び三菱商事株式会社(本社、東京都千代田区、社長:小島 順彦)は、中国側のパートナーである中国中信集団(CITIC、本社:中国北京市朝陽区、董事長:孔 丹)と共同で、寧波三菱化学有限公司(NMC、本社:中国寧波市大●開発区、董事長:船田 昌興、)を設立し、高純度テレフタル酸(PTA)の製造設備(年産60万トン)を建設していましたが、このほど同設備が完成し、本格運転を開始しました。
3社は、2004年2月に共同で寧波PTA投資株式会社(NPI、本社:東京都港区、社長:船田 昌興)を設立し、2005年2月に中国政府の国家発展和改革委員会からPTA事業計画に対する最終認可を取得しました。その後、CITICと共同でNMCを設立(出資比率 NPI:90%、CITIC:10%)、同年5月にPTA製造設備の建設に着手しました。
同設備は2006年末に完成し、2007年1月1日より試運転を開始、1月末に性能保証運転を完了し、この2月中旬から本格運転を開始しており、これを受け、本日、現地中国で竣工式典を開催しました。
三菱化学は、これまで日本(松山工場)、韓国(三南石油化学(株))、インドネシア(PT. Mitsubishi Chemical Indonesia)、インド(MCC PTA India Corp.)の4つの拠点でPTA事業を推進してきましたが、これに加え今回、NMCの運転開始により中国にも生産拠点を持つこととなり、グループ全体では年産400万トン近い事業規模となりました。従来同様、NMCに対してもPTA生産技術をライセンスしております。また、今回のNPIを通じての投資は、三菱化学の中国への投資としては最大のものとなります。
伊藤忠商事は、日本の大手総合商社として、中国向けに積極的に輸出入取引及び事業投資を実施しています。加えて、2005年9月には、伊藤忠(中国)集団有限公司が中国商務部より、日本の大手商社として初めて多国籍企業「地域本部」の認定を受ける等、中国で幅広く活動を展開しております。特に合繊原料の分野においては、20年以上に渡り中国向け輸出を手掛けており、中でも、PTAの取扱量では商社ナンバーワンの地位を築いています。
この実績と経験を活かし、また既存の中国国内における販売網の活用など、様々な面でNMCの発展に貢献致します。なお、今回の投資は、伊藤忠商事にとっても、三菱化学と同様に中国への投資としては最大規模のものとなります。
三菱商事は、日本の総合商社トップとして、中国を重点市場と位置づけ、幅広い分野において積極的に取引の拡大と事業投資を進めております。PTA分野では、三菱化学と共にインドへの投資も行っており、今回のNPIを通じた中国への投資は、当社PTA分野において2番目の海外拠点となります。
今後、3社は中国政府、現地パートナー等関係者との緊密な連携/協力体制のもと、PTAプラントの円滑な運営に努めて参ります。
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