日立ソフトとラティス、3Dデータのセキュリティー事業強化のため資本提携
ラティス・テクノロジーに日立ソフトが資本参加
3Dのセキュリティビジネスを強化
ラティス・テクノロジー株式会社(代表取締役社長 鳥谷 浩志、以下ラティス)は、日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(執行役社長:小野 功、以下日立ソフト)と資本提携を結んだことを発表します。日立ソフトが取得するラティスの株式は800株、出資比率9.85%となり、同社はトヨタ自動車株式会社に次ぐ第2位の株主になります。
ラティスの軽量3DデータXVLは、トヨタ自動車株式会社、ソニー株式会社、株式会社ニコンをはじめとする世界中の自動車産業、航空機産業、電機産業等多くの製造業に広く普及しており、その3D技術は世界最高水準の軽量性、省メモリ性、表示速度が国内外で高い評価を得ています。XVLの急速な普及に伴い、その大手ユーザーに対して、セキュリティ基盤を提供することが急務となったため、ラティスと日立ソフトは3Dデータのセキュリティ管理に関し、協業を開始していました。今回の資本提携は、両社の提携関係をより強固にし、3Dデータのセキュリティ事業を強化することを目的としています。協業の成果となる3Dデータの漏えいを防止する製品として、ラティスから3Dデータ編集ツール「XVLStudio Ver.7.0」が、日立ソフトからは、新製品「XVLstaff(エックスブイエルスタッフ)」が2007年7月より発売を開始します。
現在、XVLをはじめとする3Dデータの活用範囲が設計工程から、デザインレビューや生産管理、ロジスティックスなどといった後工程まで広がりつつあり、その機密管理が必須なものとなっています。そこで両社では、外部公開する3Dデータに対するアクセス権の付与、配布した3Dデータに対する操作履歴のトレースによる不正運用の検出、配布後の3Dデータに対する参照の強制停止などといった制御を実現することにより、3Dデータのセキュリティを管理する製品を提供していきます。
ラティスでは、今回の日立ソフトとの連携を軸に、大手ユーザーへのセキュリティ提案を積極的に進める計画です。ラティスでは、今回の提携によるセキュリティビジネス強化により、2007年度、15億6000万円(ラティス・テクノロジーグループの連結)の売り上げ達成を目標としています。
<XVLstaff の製品紹介ページ> http://hitachisoft.jp/Products/xvl/
<用語解説>
●XVL
「XVL」(eXtensible Virtual world description Language) は、XML(eXtensible Markup Language)をベースとした超軽量3D表現として、ラティスが提唱する表現形式です。XVLを用いることで、3DCAD などで生成されたデータを数百分の1 にまで軽量化することができます。また、メモリが少ない環境で巨大な3Dデータを高速表示する技術の実装により、ネットワーク環境での3Dデータ共有に最適な形式です。さらに、XVLに変換されたデータは、無償のXVLPlayer で閲覧が可能です。(http://www.lattice.co.jp/)。
現在、XVLをベースとした技術文書を作成する製品群や、干渉チェック機能を搭載したビューワ製品などが市場で高く評価されています。ラティスの XVLは世界中の自動車産業、航空機産業、電機産業等多くの製造業の会社で採用されています。3Dデータの精度とアセンブリ構造データを保ちながら、軽量にデータ表現できるという特徴から、デジタルモックアップ、シミュレーション、パーツカタログなどの用途に活用されています。製造業大手では、3DCAD の普及により蓄積した3Dデータの有効活用を目的に、XVL製品を全社規模で導入するケースが増加し、国内外で急速に普及が進んでいます。
●XVLStudio
XVLファイルのオーサリングから、形状確認、アニメーション作成、さらには協調設計におけるデザインレビューと幅広い場面でソリューションを提供する XVL編集ツールです。
*会社概要は、添付資料をご参照ください。
XVLはラティス・テクノロジー株式会社の登録商標です。
XVLstaff は日立ソフトの商品名称です。
その他記載されている会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。