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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2024'05.07.Tue
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2007'08.01.Wed

ステリック、新潟大学と腎疾患の新規治療薬の研究開発で提携

腎疾患の新規治療薬の研究開発で新潟大学と提携


 株式会社ステリック再生医科学研究所(代表取締役社長:工藤吉尚、以下ステリック)は、新潟大学との間で、腎疾患治療薬の研究開発に関する共同研究契約を締結致しましたのでお知らせ致します。この共同研究により、未だ不明な点が多い腎の病態メカニズムを解明し、画期的な新規治療薬や腎臓病を鋭敏に反映するマーカーの開発を目指していきます。

 現在世界で計5億人以上もの人が何らかの慢性腎臓病(CKD)(*1)に該当しているということが、「世界腎臓デー」の実行委員会によりうたわれています。また日本国内では、およそ2,000万人もの人が世界基準による分類で中等度以下の慢性腎臓病に該当するということが、最近の調査により明らかになりました(*2)。そして数多くの患者が存在するというだけでなく、腎臓病は心血管疾患を招く恐れがあることも近年注目されております。
 今後、世界的な食生活の欧米化、メタボリックシンドロームの浸透などにより、さらに患者数が増加してくことが予想されています。

 慢性腎臓病は病態が進行するまで症状が表れないので、病態把握が遅れることが多く、早期発見のための対策が急務となっています。
 また、現在の治療薬はレニン-アンジオテンシン系の阻害剤(*3)が中心となっていますが、対症療法的な面が強く、明確な原因把握に基づいた根本的な治療薬は、未だ世に出ていないのが現状です。病気の発症や進行機序が十分解明されていないこともあり、透析以前の早期~中期の慢性腎臓病を対象にした新薬は、降圧剤の適応追加以外、新たに世に出ていないのが現状です。
 腎臓の病態が進行し人工透析に至った場合、日本では1人1年間約500万円の費用が国により費やされます。国全体では1兆円以上もの費用が、透析に費やされると言われています。そして、その透析患者数は2000年で約21万人、2005年で26万人と年々増加し続けており、2010年には30万人を突破することが確実視されています。
 この様なこともあり、腎臓病は現在の治療法だけでは十分満足できるものではない分野と言われています。ヒューマンサイエンス振興財団の治療満足度の調査でも満足度の低い分野とされており、いわゆるアンメットメディカルニーズ(*4)の高い分野ということができます。
 従いまして、今まで不明であった病態メカニズムを解明し新規治療薬を開発することや、早期から病態を的確に反映するマーカーを発展させることは、数多くの人々の健康にとって、そして国民経済にとっても非常に有益なものとなります。

 ステリックは、体性幹細胞(*5)の研究過程で、早期から徐々に進行していく「腎組織の炎症・線維化(*6)」に対して非常に有効な治療標的分子(*7)となる遺伝子ファミリー(*8)を発見し、生体内での役割を世界で初めて立証、病態との関わりを明らかにしました。その腎組織の炎症・線維化は、慢性腎臓病(CKD)の病態に本質的な病態になります。
 各種動物モデルによる評価などを通じ、その遺伝子を標的とすることが慢性腎臓病の治療に極めて有効であることを発見し、腎の保護作用に対して効果を高めるという結果を得ております。また病態に関連した新規の血中マーカーの発現も発見しております。

 今回の提携は、腎炎発症の基礎研究分野で世界をリードする新潟大学医歯学総合研究科附属腎研究施設分子病態学分野の河内裕准教授らと、先に述べた遺伝子ファミリーの役割について実験を進め、新規治療薬の開発を目指していくものです。また、慢性腎臓病を鋭敏に反映するマーカーについての分析も進め、新しい指標を確立していきます。

 この腎の画期的な新規治療薬と新規マーカーの確立は、腎疾患患者の人工透析への移行数の削減、また心血管疾患の病態改善につながり、国民的な医療問題の解決に大きく貢献するものになると、ステリックは考えております。


【用語解説】
(*1)慢性腎臓病(CKD)
 CKDとはChronic Kidney Diseaseの略。世界的な腎臓病問題の危機に対処すべく近年作られた疾患概念で、従来の腎臓病の総称。慢性腎不全、人工透析、腎移植に至る腎疾患全てを含み、GFRという指標の値により病気の進展度合いが判断される。

(*2)
 日本腎臓学会CKD対策委員会疫学WGによる

(*3)レニン-アンジオテンシン系の阻害剤
 血圧の上昇に関わるレニン―アンジオテンシン系の役割を阻害するもの。降圧剤として広く使用されているが、心臓や腎臓の臓器保護の効果にも注目が集まっている。アンジオテンシン受容体拮抗薬とACE阻害剤がある。

(*4)アンメットメディカルニーズ
 患者や医師から強い要望があるにも関わらず、未だ有効な治療法がない医療ニーズ

(*5)体性幹細胞
 各臓器にごく少数存在し、細胞を生み出す工場的な役割を持つ根幹となる細胞。
 未だ未解明の点が多く、世界中で精力的に研究されているテーマである。
 ステリックは、生体内で体性幹細胞のみを標識する独自の方法により、その動態を解明する研究を行っております。幹細胞の動態と疾患との関連を明らかにし、創薬・診断薬などの新規治療法の確立に向けた活動を行っております。

(*6)線維化
 炎症性疾患に共通する終末形態。
 難治性の代謝性疾患、消化器疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、神経性疾患等、多岐に渡り、最終的に臓器の機能不全に陥る。
 欧米における死亡の約45%が線維化に起因するとの統計が最近報告されている。

(*7)治療標的分子
 病気に特徴的な分子で、薬が作用するターゲットとなる分子。

(*8)遺伝子ファミリー
 DNA配列が似た複数の遺伝子。多くの場合、遺伝子ファミリーは機能も似通っている。


【株式会社ステリック再生医科学研究所について】
 ステリックは2004年11月に設立された研究開発型のバイオベンチャー企業です。
 「幹細胞体内動態の機能的向上を期し患者生活に資する」というビジョンの下、幹細胞の動態と疾患との関わりを解明し組織の適切な再構築を目指した新規治療法の確立に向けて、医師を中心とした研究者が患者様や臨床現場の視点から創薬を中心とした研究活動を行っています。
対象疾患 : 線維化疾患(腎臓、腸、脳、肺、肝臓、眼など)、 癌
 詳細は http://www.stelic.com をご覧下さい。


【会社概要】
◆名 称
 株式会社 ステリック再生医科学研究所
 所在地:東京都港区東麻布1-9-15
 TEL:03-3560-2621 FAX:03-3560-2620
 URL:http://www.stelic.com
◆代表
 代表取締役会長 米山 博之
 代表取締役社長 工藤 吉尚
◆資本金
 4億2125万円(2007年6月現在)
◆設立年月日
 2004年11月1日
◆事業内容
・生命工学の方法に関する医薬品・診断薬等の研究開発および研究開発の受託ならびに開発技術の特許販売
・医療、バイオの研究開発に関するコンサルティング業務

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