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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2025'01.31.Fri
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2007'09.06.Thu

三菱総研、マダガスカルでの「吸収源CDMの方法論」をCDM理事会が承認

「吸収源CDMの方法論」をCDM理事会が承認
-衛星データを用いたモニタリング手法を開発-


 株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長田中將介東京都千代田区大手町二丁目3番6号)は、王子製紙株式会社(代表取締役社長篠田和久東京都中央区銀座四丁目7番5号)がマダガスカル共和国において計画している吸収源(植林)CDM*1,*2 プロジェクトのための新規方法論*3 の開発にCDMアドバイザー*4 として参画し、国連が国連気候変動枠組条約(UNFCCC)に基づきCDMの監督を目的として設置したCDM理事会により方法論の承認を得ました。

 本方法論は、吸収源CDMにおいて我が国の機関・組織が主体的に開発した方法論として第一号となるものであり、効率的なモニタリング手法としての衛星データの解析技術を導入するなど、新たなアプローチが盛り込まれています。


 株式会社三菱総合研究所(以下、三菱総研)は、王子製紙株式会社(以下、王子製紙)がマダガスカル共和国において計画している、持続的な森林生産活動による「再生可能な製紙原料と二酸化炭素クレジット(先進国間で取り交わされる取引可能な温室効果ガスの排出削減量証明書)の獲得」を目的とした吸収源CDMプロジェクトに対してCDMアドバイザーとして協力しています。

 このたび、王子製紙が三菱総合研究所を含むCDMアドバイザーの協力により開発した吸収源CDMのための新規方法論「荒廃地における持続的な森林生産のための新規植林、再植林」が、ドイツのボンで開催された第33回CDM理事会(2007年7月27日)において8例目の吸収源CDMの方法論として承認されました。
 本方法論は、吸収源CDMにおいて我が国の機関・組織が主体的に開発した方法論としては第一号であり、製紙業界が行う本格的な産業植林を前提とした方法論としては世界初となります。この方法論の特徴として、地域の住民と環境に配慮した植林作業の実施を条件とすることやモニタリングにおける衛星データ活用の促進などがあげられます。三菱総研は、本方法論のために、効率的なモニタリング手法としての衛星データの解析技術の導入をはじめとする、プロジェクト対象地域の状況を配慮したプロジェクトの設計・モニタリング手法の開発に寄与しています。
 
 三菱総研は、吸収源CDMプロジェクトの方法論開発から事業設計・実施の支援までを総合的に事業展開しており、地球温暖化対策と途上国の持続可能な発展に資するプロジェクトの形成に貢献しています。


*1 CDM(Clean Development Mechanism)は、地球温暖化防止のための手段(京都メカニズム)のひとつで、先進国が途上国において温室効果ガスの排出削減(吸収源)活動を行った結果、削減(吸収)した量を、いわゆるクレジットとして獲得する仕組みのことです。
*2 吸収源(植林)CDMは、植林(新規植林・再植林)による二酸化炭素吸収量を温室効果削減量とみなすCDMです。吸収源CDMは、生態系や地域環境の保全、地元社会の貧困削減を含む複合的な便益をもたらすプロジェクトですが、制度的な難しさから実施例が限られています。
*3 方法論(Methodology)は、CDMプロジェクトにおける温室効果ガスの削減(吸収)量の定量化やモニタリング方法などを定めるもので、CDM理事会による事前の承認が必要です(UNFCCCウエブサイト:http://cdm.unfccc.int/methodologies/ARmethodologies
*4 CDMアドバイザー
 ・社団法人海外産業植林センター
 ・株式会社三菱総合研究所科学技術研究本部地球科学技術グループ
 ・株式会社あらたサステナビリティ
 ・有限会社クライメート・エキスパーツ


◆王子製紙が最初に植栽した100haの植林地(左)と住民の歓迎セレモニー(右)
 (※参考画像を参照) [写真は王子製紙より提供]


◆参考:
 王子製紙ニュースリリース(2006年6月14日)
  「吸収源CDMの新方法論申請について~マダガスカルにおける吸収源CDM産業植林~」
  http://www.ojipaper.co.jp/release/cgi-bin/back_num.pl5?sele=89&page_view_selected_=1

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