ISID、「Seasar2」ベースの金融業務アプリケーション開発基盤を構築
ISID、Seasar2をベースとした金融業務アプリケーション開発基盤を構築
株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、資本金:81億8,050万円、代表取締役社長:水野紘一、以下:ISID)は、Seasar2(*1)をベースとして、金融業務アプリケーションの開発をサポートする開発基盤を構築しました。
Seasar2は、特定非営利活動法人Seasarファウンデーション(*2)がオープンソース・ソフトウェア(以下:OSS)として開発・管理を行うJavaアプリケーションの開発用フレームワークで、DI・AOP(*3)などの最先端の技術を実装していることで注目されています。OSSであるSeasar2は、フリーの開発フレームワークであるとともに、プラットフォームや開発技術の進歩にあわせてフレームワーク自体も成長を続けるという利点があります。
ISIDは自社製品の開発プロジェクトでSeasar2を積極的に採用していることに加え、お客様へ最先端技術で構築したアプリケーションを提供する際にもOSSを積極的に活用してまいりました。また、エンタープライズアプリケーションに必要とされる中長期サポートサービスとしてSeasar2の商用サポートサービスを2005年に開始し、OSSの持つ技術進歩とエンタープライズアプリケーションの融合ならびにOSS文化の発展に寄与しています。
こうした実績に基づき、Seasar2にISIDが長年にわたり培った金融業務アプリケーションの開発ノウハウを融合し、金融業務アプリケーション向けの開発基盤として構築致しました。また、技術動向の変化に応じたSeasar2のバージョンアップや、コンポーネントを利用する案件・お客様特有の要件に柔軟に対応すべく、ISIDにおいて、初期に開発したコンポーネントの継続的な追加開発・管理が可能な組織内OSS環境(*4)を構築しました。
現在、組織内OSSのリポジトリには、下記に代表される数多くのコンポーネントが登録・管理されています。
・金融関数コンポーネント
- 利息計算
- 価値・リスク指標算出
- 応答日・営業日計算
・業務マスタ管理機能コンポーネント
- ユーザ認証・権限管理機能
- 端末管理機能
- システムステータス管理機能
- 休日管理機能
・システム共通要件基盤コンポーネント
- エラー処理基盤
- ログ出力基盤
- バッチ起動管理基盤
- PDFファイル生成基盤
- CSVファイル生成基盤
- グラフ生成基盤
さらに、これらのコンポーネントの開発・再利用とあわせて、Seasar2を利用した大型ウォーターフォール型開発案件におけるプロセス・ルール(設計手法・設計書雛形)を定義し、自社で開発する金融業務アプリケーションの品質・生産性の向上、開発期間の短縮化などシステム開発の効率化を進めています。
当開発基盤は既に複数の市場系アプリケーション開発への適用を実施しておりますが、今後もコンポーネント・開発プロセスを継続的に発展させることで、金融業務システムの充実・高度化・スリム化を強力に推進してまいります。
*1:http://www.seasar.org
*2:http://foundation.seasar.org
OSSのコミュニティ支援を行っている特定非営利活動法人。
*3:J2EE関連の最新技術として提唱されているDependency Injection(依存性の注入)、Aspect Oriented Programming(アスペクト指向プログラミング)の略称。
*4:OSSの開発モデルを組織内に適用したもの。社内の複数の開発者が、当開発基盤をプロジェクト適用する際に、当開発基盤への機能追加、機能改善を実施することが可能な開発環境。
<電通国際情報サービス(ISID) 会社概要>
社 名:株式会社電通国際情報サービス(略称:ISID)
代表者:代表取締役社長 水野紘一
本 社:東京都港区港南2-17-1
URL:http://www.isid.co.jp/
設 立:1975年
資本金:81億8,050万円
連結従業員:2,106人(2007年3月31日現在)
連結売上額:751億7,100万円(2007年3月期)
事業内容:1975年の設立当初から顧客企業のビジネスパートナーとして、コンサルティングからシステムの企画・設計・開発・運用・メンテナンスまで一貫したトータルソリューションを提供してきました。IT Solution Innovatorをビジョンとし、製造業向けソリューション、金融業向けソリューションを始め、会計分野、ERP分野、マーケティング分野など、多方面にわたって積極的な事業展開を図っております。
*本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。