大同メタル、ロシアの軸受製造・販売会社「ZMZ-Bearings社」を買収
ロシアSeverstal-Auto社の軸受子会社ZMZ-Bearings社の買収について
当社は、平成19年8月1日の取締役会において、ロシアのSeverstal-Auto社(本社:モスクワ、以下S社)の100%子会社で、軸受の製造・販売会社であるZMZ-Bearings社(所在地:ニズニーノヴゴロード州 ザボルジエ、以下Z社)を買収することを決議し、平成19年8月1日(モスクワ時間)付けで、S社とZ社の買収に関する契約を締結いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。
記
1.買収の理由
当社は、海外戦略の基本に、世界4極体制の構築を掲げ、1998年4月から2004年3月までの前中期経営計画(呼称:明日に架ける橋)において、その具現化をすすめ、2004年4月から2010年3月までの現中期経営計画(呼称:トップ オブ ザ ワールド)の前半において初期の構想はほぼ体制が整備されました。
しかしながら、近年のBRICs諸国の経済、産業の発展は目を見張るものがあり、先進諸国の企業各社も、取り分け中国、インドを中心に投資を拡大してまいりましたが、ここにきて、ロシアへの投資に積極的な動きが目立っております。
このような状況にあって、当社の中期経営計画におけるグローバル戦略の重要テーマである「トップ オブ ザ ワールド(世界No.1すべり軸受メーカー)」を確固たるものにすべく、また、世界のすべり軸受の真のリーダーを目指すうえでも、今後、大きな経済発展と、自動車産業の急成長が見込まれるロシアへ世界の同業各社に先駆け進出することにより、早期の基盤確立と、市場確保をはかり、中長期に向けた大同グループの発展に貢献するものと考えております。
買収するZ社は、ロシアの軸受トップメーカーであり、自動車エンジン用軸受の生産に加え、軸受の材料であるアルミのバイメタルを生産、輸出もしております。バイメタル供給が可能であることから、当社、エヌデーシー株式会社(千葉県)、大同メタルベルフォンテンLLC.(米国)にZ社(ロシア)が加わることで、世界主要地域でのバイメタル供給体制が構築されることになります。
Z社の買収後も売主であるS社とは、生産、販売等の広い分野で提携していく所存です。
また、当社は欧州に既に、産業用軸受の大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.(英国)、自動車エンジン用軸受の大同メタルコトールAD.(モンテネグロ)、ブッシュの大同メタルチェコs.r.o.を立ち上げておりますが、今般、新たにZ社が買収により加わることで、欧州での年間生産、販売金額100億円を目指します。
2.Z社からの買収内容
Z社の全事業を対象とする。
・自動車エンジン用軸受の製造・販売
・アルミバイメタル(軸受材料)の製造・販売
3.Z社の経営成績
2006年12月期
売上高 19.6百万米ドル
税引前利益 1.7百万米ドル
4.Z社の資産及び負債
2006年12月31日現在
資 産 5.8百万米ドル
負 債 2.0百万米ドル
5.投 資 額
総額約20百万米ドルの予定であります。なお、この買収に伴う投資にあたっては、国際機関である欧州復興銀行(EBRD)、世界銀行グループ(IFC)に出資、融資をお願いしております。
6.日程
平成19年8月1日 取締役会決議
平成19年8月1日(モスクワ時間) 買収に関する契約締結
平成19年9月上旬(予定) 買収期日
7.OAO Severstal-Auto社(売主)の概要
(1)社 名:OAO Sevesrstal-Auto
(2)本 社:Kolpachniy pereulok,6,bldg.2 Moscow,Russia(モスクワ)
(3)代表者:(CEO) Vadim Shvetsov
(4)売上高:1,231百万米ドル(2006年)
(5)事業内容:自動車の製造、販売
(6)当社との関係:資本的関係、人的関係及び取引関係について、当社との関係はありません。
8.OOO ZMZ-Bearings社(被買収会社)の概要
(1)社 名:OOO ZMZ-Bearings
(2)所在地:ロシア ニズニーノヴグロード州 Zavolzhye
(3)代表者(社長):Vladimir Sorokin
(4)資本金:0.4百万米ドル
(5)親会社:OAO Severstal-Auto
(6)事業内容:自動車エンジン用軸受及びアルミバイメタルの製造・販売
(7)当社との関係:資本的関係、人的関係及び取引関係について、当社との関係はありません。
9.今後の業績見通し:
Z社買収に伴う、当社の単体・連結業績の売上及び利益は、当面は軽微なものと予想しております。
特に、当連結事業年度においては、買収期日が本年9月の予定であり、年間業績の約4ヶ月間のみと、更に小さな影響に留まる予定であります。
以 上