BCN、「自作PC関連パーツ」の販売動向調査結果を発表
旺盛な需要続く自作PC関連パーツ
CPU、マザー、電源など軒並み高成長、こだわり派のすそ野は拡大か
株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、BCNランキングデータをもとに自作PC関連パーツの販売動向をまとめた(17社データ)。この結果、CPU、マザーボード、電源、PCケースなど自作に必要不可欠なパーツの需要は旺盛で、低迷するデスクトップPCとは対照的な売れ行きにあることが分かった。自作関連パーツは、インテルのCPU、Core2Duoが立ち上がった昨年8月以降、ほぼ1年にわたり前年同月実績を大きく上回る状況が続いている。この背景にはメーカーのお仕着せPCに飽きたらず、多少割高となっても自らがパーツ選定から関与し、こだわりPCの製作に関心を抱くユーザーが増えていることを示している。
●多少の変動は伴うが、いずれのパーツとも昨年8月を前後して需要は旺盛。台数ベースでみると、7月はデスクトップPCが前年同月比80.2%と低迷を続けているのに対して、パーツ類は電源が146.6%、CPUが144.0%など、いずれも高い伸びを示す(図表1)。金額ベースでも同様で、デスクトップPCとは対照的に右肩上がりの曲線を描く。CPUは162.6%、電源は159.6%など軒並み高い伸びとなった(図表2)。
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図表1 台数ベースでの主要パーツとデスクトップPCの伸び率
図表2 金額ベースでの主要パーツとデスクトップPCの伸び率
●CPUの主力アイテムは昨年8月以降、Core2シリーズが半数を超える圧倒的なシェアを維持する。世代交代に伴いPentium-4のシェアは低下してきたが、デュアルコアの低価格版となるPentium Dual-Coreが登場し、Pentium復活の機運が現れつつある(図表3)。マザーボードは、ATX規格が6割強、マイクロATXが4割弱の分布で、RAID機能の搭載率が7割を突破し、高機能タイプが主流となってきた(図表4)。
※ 関連資料参照
図表3 「CPU」主力アイテムの台数シェア
図表4 「マザーボード」規格とRAID搭載率
●PCケースは、電源を装備したタイプとオプション扱いのタイプに分けられ、前者が後者をやや上回る状況。タイプ別では5.25インチベイが3-4個、シャドウベイが4-5個程度のミドルタワーが7割強を占める状況にある(図表5)。単独で販売される電源は、接続するデバイスの増大に伴い大容量タイプへとシフト、5-600Wが4割を占めて主流となってきた。電源はHDDと同様に消耗品であることから、買い替えの際にはワンランク上の容量を求める機運が強い(図表6)。
※ 関連資料参照
図表5 「PCケース」電源の有無とミドルタワーの比率
図表6 「電源」容量別分布