J.D.パワー、「2007年日本コピー機/複合機顧客満足度調査」結果を発表
コピー機/複合機の顧客満足度、白黒機、カラー機共、リコーが第1位
2007年日本コピー機/複合機顧客満足度調査
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワーアジア・パシフィック(本社:東京都港区、略称:J.D.パワー、代表取締役会長兼社長:J.D.パワー4世)は、2007年日本コピー機/複合機顧客満足度調査の結果を発表した。
当調査は全国の中小規模事業所(30~99人規模)を対象に、オフィスで使用するコピー機/複合機の顧客満足度を調べるものである。15回目となる今年は2007年5月に郵送調査を実施し、2,887の事業所から回答を得た。
今回よりコピー機/複合機を白黒、カラーの2種類の商品タイプに分けて顧客満足度を測定している。総合的な満足度に影響を与えるファクターにおける複数の詳細項目に対するユーザーの評価を基に顧客満足度スコアを算出している(1,000ポイント満点)。
各商品タイプのファクターおよび総合満足度に対する影響度は以下のとおりである。
・白黒機: 販売対応(32%)、保守サービス(32%)、商品(35%)
・カラー機: 販売対応(31%)、保守サービス(34%)、商品(35%)
◆カラー機では、コスト面で商品を選ぶ割合が増加◆
白黒機の顧客満足度ランキングでは、リコーが第1位となった。スコアは791ポイントだった。ファクター別に見ても3つのファクター全てで調査対象メーカー中、最も高い評価を得ており、「販売対応」、「保守サービス」の人的対応力と「商品」の総合力がランキング1位につながっている。第2位はキヤノン(778ポイント)だった。各ファクターで業界平均以上の評価を得たが、「商品」ではリコーと並びトップだった。第3位は富士ゼロックスが入った(776ポイント)。
カラー機の顧客満足度ランキングでもリコーが第1位となった(812ポイント)。ファクター別の評価では、「販売対応」と「保守サービス」で他社を上回った。これは主に同社の販売会社やサービス会社に対する評価の高さに起因している。第2位は富士ゼロックス(804ポイント)で、「商品」でトップの評価を得た。
コピー機/複合機の保有台数は2000年から今年まで1事業所につき2.5台前後と大きな変化は見られなかった。
そのような中、カラー機の保有率はこの数年で順調に伸長している。設置台数で見た事業所におけるカラー機の占有率は、2000年の8%から今年は5倍に増加し40%となった。また、事業所に導入されているコピー機/複合機の低速機、中速機、高速機の割合の推移を見ると、白黒機では2005年から3タイプの割合に変化は見られないが、カラー機では中速機の割合が2005年の24%から今年は36%へ増加している。
購入したカラー機を選んだ理由を調べたところ、2000年は「コピーやプリントに関する機能・性能がよい」、「仕上がりがきれい」などの商品面における理由の割合が多かったが、近年はこのような商品面での選定要因は減少傾向にあることがわかった。一方、「販売店からの推奨」や「導入価格」、「維持費」といったコスト面によって商品を選ぶ割合が増えている。カラー機購入の際に商品の性能より価格が重視されている背景には、商品性能の差がメーカー間で縮小していることがあると推測される。
今後、メーカー各社は機器単体の性能向上だけではなく、顧客に対する提案や周辺機器を含めたサービスなどを強化していく必要がある。
*J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D.パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。
<株式会社J.D.パワーアジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。ISO9001およびプライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイト www.jdpower.co.jp まで。
<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。ISO9001取得。
<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズ(NYSE: MHP)は、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、ビジネスウィーク、J.D.パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界40カ国に280カ所以上の拠点を有し、2006年の売上高は63億ドルにのぼる。詳細はウェブサイト www.mcgraw-hill.com まで。