米ローム・アンド・ハースと韓国SKC、フラットパネルディスプレイ事業で新会社を設立
ローム・アンド・ハース社 / 韓国SKC株式会社、
フラットパネルディスプレイ事業に関する合弁会社設立に合意
ローム・アンド・ハース社(NYSE:ROH 米国ペンシルベニア州フィラデルフィア)と、SKC株式会社(韓国ソウル)は、2007年8月14日(米国時間)、合弁会社を設立することで合意しました。この新会社は、フラットパネルディスプレイ市場で使用される最先端の光学および機能フィルムの開発、製造および販売を行います。今日の最先端液晶ディスプレイおよびプラズマディスプレイに使用される独自のフィルムについて幅広い製品群を市場に提供することになります。
この新会社設立に関する契約の一部として、SKC社はディスプレイ素材事業を別法人に移管します。ローム・アンド・ハース社の出資率は、51%となります。正式な取引成立には未だ規制当局の承認が必要になりますが、現在、2007年第4四半期の成立が見込まれています。
「今回の発表は、当社のフラットパネルディスプレイ・テクノロジーズ事業基盤構築に関して大きなステップとなります。当社のフラットパネルディスプレイ事業は、既存のプロセスケミカルに、イーストマン・コダック社のライトマネジメント・フィルム事業買収によって取得した光学ディスプレイフィルムを加え、幅広い製品群、強固な研究開発、そして幅広い知的財産ポートフォリオを有します。今回、新会社設立によって、アジア地域のフラットパネル市場でのプレゼンス強化、優れた製造基盤、応用エンジニアリングそして顧客と親密な関係を築くことを可能にします。」と、ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ部門のイ・ヒョン・ペイク副社長兼部門ディレクターは述べています。
「SKC株式会社とローム・アンド・ハース社の提携で、新たな未来を期待しています。この新会社は、双方が持つ強みを統合したものになります。ローム・アンド・ハースのエレクトロニック・マテリアルズ部門は、材料イノベーションおよび優れた研究で定評があり、また製品群も非常に充実しています。
当社も、この新会社に、幅広い製品群のフィルム技術を加え、製造能力とアジア全域での販売網を強化していきます。今後数ヶ月にわたって、ローム・アンド・ハース社と協力して新会社を立ち上げ、フラットパネル市場に参入できることを楽しみにしています」と、SKC株式会社の朴長錫社長は述べています。
新会社は、韓国に本社を置き、ローム・アンド・ハース社が支配権を保有します。新会社の初年度の売上高は、約3億ドルを見込んでいます。今回の新会社設立におけるローム・アンド・ハースの出資額は、約1億9,000万ドルになります。先般発表されたイーストマン・コダック社のライトマネジメント・フィルム事業の買収と合わせると、ローム・アンド・ハース社は、エレクトロニック・マテリアルズ部門で新規事業となるフラットパネルディスプレイ・テクノロジーズ事業を構築するために、約2億3,000万ドルを投資することになります。また、新規事業の2008年度総売上高は、約3億5,000万ドルを見込んでいます。
新会社設立は、ローム・アンド・ハース社がエレクトロニック・マテリアルズ部門をフランチャイズ成長させていく上で非常に重要であると、ローム・アンド・ハース社のピエール・ブロンド、エグゼクティブ副社長兼エレクトロニック・マテリアルズ兼スペシャルティー・マテリアルズ部門統括ディレクターは述べています。
「当社は、イノベーションを重視する産業および市場で非常に優れた業績および価値を残してきました。さらに明るく、鮮やかで、大きく、そしてエネルギー効率の高いディスプレイ性能が要求される中、当社は、フラットパネル市場が必要としている性能を実現できると確信しています。新会社は、ローム・アンド・ハースのエレクトロニック・マテリアルズ部門を拡張し、急成長するフラットパネル市場におけるプレゼンスを高める為の大きな要素となります」と、ブロンド氏は付け加えています。
新会社は、液晶パネル(LCD)およびプラズマディスプレイ(PDP)用の特殊ディスプレイフィルムの開発、製造、および販売を行います。また、LCDカラーフィルタを製造するために重要である顔料分散剤も含まれています。ローム・アンド・ハース社のフラットパネルディスプレイ・テクノロジーズ事業は、これらのフィルムや材料のほか、TFTフォトレジストやカラーフィルタ、クロムパターンなど、ディスプレイ市場向けのさまざまな製品を開発、製造しています。
【見通し情報の記述について】
この発表には「見通し情報」が含まれています。実際の結果は、現在の予想が変わり大きく異なったものとなる可能性があります。この発表に含まれている製品やサービスに対する需要および売り上げ予想に関する見通し情報は、リスクおよび不確実性を有しており、新製品やサービスの連続的でタイムリーな開発と採用、競合他社の製品とその価格による影響、原材料、天然ガス、その他エネルギー関連のコスト、それらによるコスト増を相殺するための製品価格転嫁能力、操業地で効力を持つ税、およびその他の法律や規制の影響などの様々な要因の影響を受けて変わることがあります。これらのリスク等の詳細については、ローム・アンド・ハース社が米国証券取引委員会(SEC)に提出した10-K報告書(2007年2月28日付)を参照してください。
◇ローム・アンド・ハース社(NYSE: ROH)
1909年に創立されたローム・アンド・ハース社は、米国フィラデルフィアに本社を置く特殊素材メーカーです。創立以来約1世紀の経験から培った技術力でお客様の次世代を狙う製品、サービスおよびソリューションを提供しています。当社の技術は、建築、エレクトロニクス、産業プロセス、パッケージング、輸送、日用品、水、食料品など、幅広い分野で世界中の人々の生活に役に立てられています。2006年には約82億ドルの売り上げを計上しています。詳しくは当社のホームページ www.rohmhaas.com をご覧ください。
◇ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社
(日本法人: ローム・アンド・ハース電子材料株式会社 東京都千代田区、代表取締役社長: 渡邉憲也)
ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社は、電子部品および光部品に対する革新的な材料技術のソリューションおよびプロセスを開発・提供しています。その製品と技術は、プリント回路基板、半導体製造および先端パッケージング産業を中心に、世界中の電子産業に貢献しています。
◇SKC株式会社
SKC株式会社は、SKグループのメンバーであり、エネルギー、化学製品、テレコミュニケーションの貿易およびサービスを提供しており、2006年には758億ドルの売上げを計上しています。SKC株式会社は、PO(酸化プロピレン)、PET(ポリエステル)フィルムおよびディスプレイ材料を専門とし、過去31年間に培った技術とノウハウで最先端の材料を製造で急成長を遂げています。韓国に拠点を置き、米国ジョージア州のポリエステルフィルム工場を含めて世界中に計16拠点を有しています。詳細は、 www.skc.co.kr をご覧下さい。