ファイザー、犬・猫用細菌性皮膚感染症治療薬を発売
1回の注射で14日間の安心
犬・猫の細菌性皮膚感染症を単回投与で治療する初の薬剤
「コンベニア(R)注」新発売
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岩崎 博充、資本金648億円)は、犬・猫用細菌性皮膚感染症治療薬(抗生物質)「コンベニア(R)注」を8月21日に新発売いたしました。「コンベニア(R)注」は、セフォベシンナトリウムを主成分とし、広域スペクトルを有するセファロスポリン系注射剤で、犬・猫の細菌性皮膚感染症*注1に対して高い有効性を発揮します。1回の皮下注射後14日間にわたって有効血漿中濃度が維持されるため、確実な「コンプライアンス(投薬遵守)」*注2が得られます。
「コンベニア(R)注」の特長
・単回投与で治療が可能
1回の注射後14日間効果が持続するニューコンセプトの薬剤です。ペットオーナーの投薬の負担が軽減されます。
・広域スペクトルのセファロスポリン系注射剤
幅広い細菌類に効能を発揮します。特に犬で一番多いスタフィロコッカス・インターメディウス、そして猫で一番多く見られるパスツレラ・ムルトシダに高い有効性を示します。
・高い安全性
臨床試験において、他のセファロスポリン系と同等の安全性が認められています。また、水溶液剤のため注射部位への刺激が少なく安全性にも優れています。
注1)犬・猫の細菌性皮膚感染症
細菌の感染が原因で起こる皮膚病で、症状は皮膚の表面にただれ、脱毛、腫れ、膿がたまるなど様々で、細菌によっては人体に影響することもあります。また一度罹患すると、症状によっては、長期間の治療を要する場合や完治しない場合もあります。犬・猫は、人間と異なり、体の多くの部分を毛が覆っているため、暑い夏場に細菌が増殖します。皮膚病の発生は、犬では全来院数のうちの16.2%で2番目に多く、猫でも7.2%と4番目に多い疾病であると報告されています。
注2)コンプライアンス(投薬遵守)
動物医療におけるコンプライアンスとは、獣医師が指示した通りにきちんと動物に薬剤を飲ませることで、決められた量・時間・期間を守って確実に投薬する「投薬遵守」を意味します。
細菌性皮膚感染症は、一度罹患すると長期にわたる治療を要する疾病です。治療薬として使われる抗菌剤は飲み薬が多いため、その確実な投薬には課題が多いのが現状です。コンプライアンス不良が抗菌剤治療の失敗の主な原因と考える獣医師は多く、投薬指示が守られない理由には、投薬が難しい(犬や猫が飲んでくれない)、投薬し忘れ、良くなったと思い勝手に投薬を中止する等が挙げられています。
また、1日の投薬回数が増えたり、治療期間が長くなるとコンプライアンスが下がるとの報告もあります。このため、長期治療が必要とされる細菌性皮膚感染症においては投与回数が少なくペットオーナーの負担を減らせる薬が望まれています。
「コンベニア(R)注」は、1回の注射で14日間の効果が持続するため、ペットオーナーは、通常の経口薬で必要とされる1日2回、時間通りの投薬による負担から解放されるため、従来に比べ犬や猫のケアに多くの時間をあてることが可能となります。
ファイザーでは、コンプライアンス(投薬遵守)という新しいコンセプトに基づいた抗生物質注射剤「コンベニア(R)注」の開発・投入により、犬・猫の主要な疾病の一つである細菌性皮膚感染症治療の領域において、その治癒率向上に貢献することを期待します。また、今後も動物医療におけるコンプライアンス(投薬遵守)の重要性について啓発活動を行い、犬・猫の健康生活をサポートしてまいります。
【製品概要】
・製品名 「コンベニア(R)注」
・発売日 2007年8月21日
・成分・分量 1バイアル中に、セフォベシンナトリウム800mgを含有する
・効能・効果
[有効菌種]
スタフィロコッカス・アウレウス、スタフィロコッカス・インターメディウス、スタフィロコッカス・シムランス、プロテウス・ミラビリス、パスツレラ・ムルトシダ
[適応症]
犬、猫:細菌性皮膚感染症
・用法・用量
表示力価に従い1mlあたり80mg(力価)となるように注射用水で溶解して用いる。犬・猫に体重1kgあたりセフォベシンとして8mg(力価)を皮下に1回注射する。
※製品画像は添付資料を参照