第一三共、麻酔用鎮痛剤「フェンタニル注射液」の小児への適応拡大
麻酔用鎮痛剤「フェンタニル注射液」の小児適応拡大について
~医師主導治験成績による本邦初の承認取得~
弊社のグループ会社である第一三共プロファーマ株式会社(社長:岡部正博)は、麻酔用鎮痛剤「フェンタニル注射液0.1mg「三共」」、「フェンタニル注射液0.25mg「三共」」(一般名:フェンタニルクエン酸塩)に関し、8月23日付で、小児に対する用法・用量の追加承認を取得しましたので、お知らせします。
本剤は、鎮痛・鎮静、麻酔及び麻酔補助に必要不可欠な医薬品でありますが、2歳以下の乳児・小児は、日本国内における安全性が確立していないことを理由に投与を「禁忌」としておりました。しかしながら、治療上の高い必要性から、小児を対象とした医師主導治験注)(第III相)が実施され、術中という臨床試験の実施が難しい状況下で、新生児、乳児を含む小児に対する有効性および安全性が確認されたことから、2006年9月に2歳以下を含めた小児の適応拡大に係わる承認事項一部変更承認申請を行い、今般、医師主導治験成績を活用した承認申請としては本邦初となる承認を取得したところです。
小児薬物療法において、医師主導治験による国内のエビデンスをもとに投与方法を確立する新しい取り組みは、適正使用の促進につながるものであり、本適応拡大の承認により、本剤は本邦初の「小児の適正な用法・用量が明確に定められたオピオイド」として、医療現場のニーズに一層の貢献ができるものと考えます。
なお、本剤は第一三共プロファーマ株式会社が製造し、販売は第一三共株式会社が行います。
以上
注) 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)に基づき、研究者(医師)が主体となって実施する臨床試験で、薬事法改正により2003年7月より可能となった。