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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2025'02.03.Mon
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2007'10.31.Wed

武田薬品、Santhera社によりフリードライヒ失調症治療薬をEMEAに販売許可申請

Santhera社による希少疾患フリードライヒ失調症治療薬(イデベノン)の欧州における販売許可申請について


 当社が創製したイデベノンは、2005年7月より、Santhera Pharmaceuticals Ltd.(本社:スイス、以下、「Santhera社」)がフリードライヒ失調症(以下、「FRDA」)治療薬として開発(開発コード:SNT-MC17)を行っておりましたが、このたび、同社より、欧州医薬品審査庁(以下、「EMEA」)に対して販売許可申請が実施されました。これにともない、当社はSanthera社に3百万ユーロのマイルストンを支払います。
 イデベノンは、FRDAについて、EMEAからオーファンドラッグ指定を受けています。本件につき、販売許可を取得できた場合には、FRDAが効能として認められた初めての薬剤として、欧州では当社が発売することになります。

 FRDA効能にかかるイデベノンの臨床効果については、米国国立衛生研究所(以下、「NIH」)とSanthera社が共同で実施した臨床試験において、神経に対する効果が認められました。また、本試験および他の臨床試験において、心臓に対する効果が確認されています。
 安全性に関しては、これまでのFRDAを対象とした臨床試験の全てにおいてイデベノンの忍容性が確認されています。なお、許可申請資料には、当社の持つ前臨床および臨床の安全性試験データも含まれています。

 なお、申請用法・用量は、体重45kg以下の患者さんにはイデベノン450mg/日、45kg超の患者さんには900mg/日とし、医師の判断により増量可能です。

 Santhera社は、NIHとの共同試験結果に基づき、神経への効果を主要評価項目として設定し、高用量投与(45kg以下、45kg超の患者さんについて、それぞれ1,350mg/日、2,250mg/日まで)で、さらなる安全性・有効性を確認する第3相臨床試験を、現在欧州で実施しています。

 Santhera社のCEO Klaus Schollmeierは、「武田薬品の協力もあり、当社として初めて、欧州にて販売許可申請を実施できたことを嬉しく思います。FRDA治療薬として、患者さんにイデベノンをお届けできることを期待しています」と述べています。

 当社の代表取締役社長 長谷川閑史は、「Santhera社がFRDA治療薬として開発を進められたイデベノンについて、欧州での販売許可申請という大きな節目を迎えられたことを嬉しく思います。現在、FRDAには有効な薬物療法がありません。Santhera社との協力により、FRDA患者さんの治療に貢献してまいりたいと思います」と述べています。

 なお、当社とSanthera社は、イデベノンについて、2007年8月にデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)効能を対象とした販売契約を締結しています。

*Santhera社では、欧州での第3相臨床試験に参加した全ての患者さんについて、試験終了後も高用量のイデベノン投与継続を選択できることとして、患者さんの治療が継続できるように配慮しています。


以 上


◆フリードライヒ失調症(FRDA)とイデベノンについて
 FRDAは脊髄小脳変性症の一種で、遺伝性の神経・筋肉障害であり、筋肉が制御できなくなったり、心臓壁の肥厚を引き起こす疾患です。発症率には人種差があり、FRDAは白色人種に多く見られます。現在、北米・欧州合計で推定患者数は約20千人とされています。
 FRDAはミトコンドリアに存在するタンパクであるフラタキシンをコードする遺伝子の欠損で生じる遺伝性疾患であり、このタンパクの減少により最終的には、ミトコンドリアにおけるエネルギー産生の低下と酸化ストレスを引き起こします。主として神経や心臓組織など消費エネルギーの多い組織が影響を受けやすく、心筋の組織や機能の病理的変化、神経細胞死などが認められます。イデベノンは、ミトコンドリア内の電子のバランス・流れを改善し、FRDA患者さんの神経・筋肉細胞内のエネルギー産生を促進することで、細胞保護効果を示し、細胞死を防ぐと考えられています。
 これまでの臨床試験結果から、イデベノンはFRDA患者さんの心筋肥厚(心筋症)の治療オプションになりうることが期待されており、さらにNIHとの共同試験の結果は、神経機能にも好影響を与えることを示唆しています。

◆Santhera社について
 Santhera社は重篤な神経筋疾患を対象とした低分子化合物治療薬の創薬・開発・販売に特化しており、この分野における希少疾患におけるアンメット・ニーズを満たすことを目的としています。現在、イデベノンについてはFRDA、DMDに加えてLeber病(Leber’s hereditary optic neuropathy)の効能についても臨床試験を実施しています。その他、JP-1730(一般名:フィパメゾール)のパーキンソン病における運動障害、SNT-317(一般名:オミガピル)の先天性筋ジストロフィーについても、臨床試験を実施しています。

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