報道関係の皆様
新刊のご案内です。
勝手ですがご掲載のご検討お願い申し上げます。
幻冬舎新刊 4月26日 全国書店一斉発売<四六版・ハードカバー・千五百円プラ
ス税>
「ローンサム・隼人」
4月26日、幻冬舎より、衝撃的な新刊「ローンサム・隼人」が発売になりました。
同書は、殺人罪の終身刑で米国・カリフルニァ州・ソルダッドの刑務所に20年間服
役中の、郷 隼人氏の短歌とエッセイをまとめた初の歌文集です。
故郷、鹿児島を出てから32年。
国には年老いた両親がおり、脳梗塞で倒れた父を年老いた母が一人で看護している。
母に最後に会ってから28年間経ってしまった。
「生きとればいつか逢える」と
わが出所信ずる母が不憫でならぬ
彼は罪を悔いながら短歌を詠みつづけ、朝日歌壇へ投稿してきた。気が狂わずにここ
までこれたのは短歌のお蔭である。全篇をつらぬく望郷の想いと悔悟、明日への希望が錯
綜して、読む者の胸を激しく打つ。
夜が来て夜が明けてまた夜が来て
囚徒らも黙す時雨るる夜は
実名のあいつは死んであの日より
虚名の「郷」が生きて歌を詠む
何度も仮釈放NOのプタンプを押され、絶望の中で命を絶つ囚人もいて、
囚人のひとり飛び降り自殺せし夜に
「Freeas a Bird」ビートルズは唱う
名はあらず十字架にナンバーあるのみの
白が寂しき囚人墓標
イチローに似ていることから、看守や囚人仲間から“ICHIRO!”と呼ばれ、
野茂や松井、イチローを心の支えに、厳しい日々を懸命に生きている。
イチローには野球 ボクには短歌がある
努力忘れず「我が道をゆく」
その特異な存在と短歌により、2002年9月8日には朝日新聞「天声人語」でも紹
介された。
――米国の刑務所から朝日歌壇に投稿し続ける男性がいる。たぶん筆名だろう、郷隼
人という。
毎週彼の作品を心待ちにしている人も多い・・・・―――
思いがけない郷ファンもいて、小泉内閣のメールマガジンに、当時の森山真弓法相が
彼のことを書いている。
「獄中生活の出来事に望郷の思いを込めて、巧みに短歌を詠む日本人らしい感性にひ
かれます」
自死を考えていた女子大生が、彼の短歌から生きる勇気をもらい、死を思いとどまっ
たという。
そして今では、彼と女子大生は互いに励ましあう心のペンパルである。
「太平洋を隔てて、6千マイルも離れたアメリカの地の、しかもプリズンで服役中の
身である僕が、
独房の中で作った短歌が新聞に載り、偶然に読んだ全く未知の読者の生命を救ったと
いうのだ」<ローンサム・隼人>より
「生きていてよかった」と
自殺未遂者が我に礼状送り来
また彼の短歌には日本食を詠んだものも多く、それに惹かれる読者も多い。
ふる里の正月恋しや朝風呂に
屠蘇「春の海」雑煮、田作
ちり鍋やサンマに大根おろしとか
家庭の味の恋しき囚舎<ひとや>
肉じゃがと糠味噌漬けを想う時
日本へ帰りたくてたまりぬ
そんな彼には、米国に18年間会ったこともない娘がいて、日々、獄中で彼女の幸せ
を祈っている。
十余年写真すら見たことのなき
吾娘の誕生日祝う獄中教会にて
彼の初歌集刊行にあたり、遠い異国の獄中に暮す一人の日本人の魂の叫びを知り、彼
の短歌から生きる力をもらっていただければ、これにまさる喜びはありません。
*なお、巻末資料の絵画・イラスト原画展を都内の書店で予定しています。
彼の絵はプロ級で、かつて在監した刑務所では囚人仲間の肖像画を描いて稼いでい
たこともある。
過ぐる全米囚人絵画コンテストで二位になり、その作品は、韓国・ソウルで開かれ
た世界囚人絵画展
にも米国代表作品として出展された。「ローンサム・隼人」巻末特別資料・参照。
あの山の向こうに太平洋が在る
夕日の彼方に日本が在る
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編集者:宣田 陽一郎(せんだ よういちろう)
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