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街のイメージに関する調査(大阪)の結果について
~大阪の“街”のイメージを徹底解明~
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高層ビルの街『梅田』、昔風情の残る街『道頓堀』、ブランドショップの街『心斎橋』、夜の街
『キタ新地』など“街”には様々な顔があります。ふだん何気なく通り過ぎている大阪の“街”に
対して、人々はどんなイメージを持っているのでしょうか?
株式会社 日本能率協会総合研究所(代表取締役社長:榮 武男)では、大阪の様々な街に対して
のイメージを明らかにすることを目的として「街のイメージに関する調査(大阪周辺)」を実施し
ました。当調査では、大阪の街を都市機能別に【ビジネス街】【繁華街】【住宅地】に区分し、そ
れぞれごとに街のイメージを調査しました。また同様に、大阪のJR・私鉄32路線についても
【鉄道沿線】イメージとして実施しました。
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【ビジネス街編】
1.『大阪駅周辺』が6イメージでトップ、『東梅田』、『西梅田』は異なるイメージ
『大阪駅周辺』は「大阪の現在の中心」(61.5%)「大阪の将来の中心」「活気がある」(56.1%)
「国際的」など6つのイメージについて、18エリア中もっとも高いスコアとなり、現在、将来とも
ビジネスの中心といったイメージがもたれている。一方、近くの『東梅田』、『西梅田』は「交通
が便利」、「働いてみたい」が上位となった程度で「東」、「西」がつくだけでイメージは異なる
結果になった。
2.「働いてみたい」は御堂筋周辺、「働きたくない」は『南港』『新大阪』
「働いてみたい」は『大阪駅周辺』(57.9%)、『淀屋橋』(43.9%)、『心斎橋』、『本町』、
『東・西梅田』、『なんば』と御堂筋周辺が独占。同時に『交通が便利』でも上位になり、インフラ面でも高イメージ。一方、「働きたくない」は、『南港』(47.3%)、『あべの(天王寺)』、
『新大阪』。『南港』は「交通が便利」、「活気がある」でも最下位、遠いというイメージは変わらないか?『新大阪』は「交通が便利」、「国際的」などで上位、「働きたくない」もやはり上位となった。
3.「一流企業が多い」は『OBP』が上位へ
「一流企業が多い」は『淀屋橋』(50.9%)、『大阪駅周辺』などの伝統的ビジネス街が上位の中、
1980年代初頭より開発されてきた『OBP』が御堂筋周辺以外で唯一上位に。「国際的」(30.3%)「大阪の将来の中心地」でも上位になり、次代への期待感の表れか。
4.「衰退した」は『天満橋』、『船場・南船場』、「中小企業が多い」も上位
『天満橋』は松坂屋閉店、『船場・南船場』は繊維の衰退、『北浜』は株取引の東京集中などが「衰退した」というイメージにつながっているのか。『天満橋』、『船場・南船場』には「中小企業が多い」、「ベンチャー企業が多い」、「交通が便利」がほぼ同じという一面も見られた。
5.『新大阪』『南港』は「ベンチャー企業が多い」で高スコア
「働きたくない」で上位になった2エリア、「ベンチャー企業が多い」というイメージでは1,2位
となった。
【調査対象エリア】
新大阪 大阪駅 東梅田 西梅田 淀屋橋 堂島・肥後橋 北浜 中之島西部 天満橋 谷町4丁目本町 堺筋本町 船場・南船場 心斎橋 なんば OBP あべの 南港
【イメージ項目】
国際的/大阪らしい/活気がある/衰退した/一流企業が多い/ベンチャー企業が多い/中小企業が多い/大阪の現在の中心/大阪の将来の中心/働いてみたい/働きたくない/交通が便利
<調査概要>
調査方法 : 小社「MDBネット」利用によるインターネットリサーチ
調査対象者: 関西エリア(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)在住の20才以上の
ビジネスパーソン
サンプル数: 330票(有効回収数)
査期間 : 2004年5月28日(金)~5月31日(月)
【繁華街編】
1.「好きな街」は『梅田』、『心斎橋』、『なんば』、『道頓堀』
「好きな街」は『梅田』(46.7%)、『心斎橋』、『なんば』など、いずれも御堂筋沿いが上位となった。
特にキタの代表『梅田』は「活気がある」「親しみがある」など7項目で最上位。また、ミナミの『心斎橋』は「ファッショナブル」(32.3%)、『なんば』は「最近、行くようになった」が最上位。
2.「おいしい飲食店がある」は『梅田』、『道頓堀』、『なんば』、『心斎橋』
「食い倒れ」の町大阪、このイメージでは『梅田』(62.9%)、『道頓堀』(49.6%)、『なんば』、『心斎橋』の順に。やはり、キタとミナミに集中。
3.「大阪らしい」はミナミが上位に、でも『治安が悪い』イメージも上位
「大阪らしい」は“ミナミ”が上位を占めた。エリア別のイメージをまとめると『道頓堀』は「大阪らしい」「おいしい飲食店がある」「庶民的」「好きな街」だが「治安が悪い」。『心斎橋』は「ファッショナブル」「大阪らしい」「おいしい飲食店がある」「活気がある」「好きな街」だが「最近、行かなくなった」となる。
4.「高級」な『堂島・キタ新地』、「庶民的」は『道頓堀』
『堂島・キタ新地』は夜の社交場のイメージがあるが、結果は「高級」(37.9%)「夜のにぎわい」でトップ、「年配の人が多い」が上位、「若者が多い」は最下位となった。「庶民的」では、『あべの(天王寺)』『船場・南船場』、『京橋』が上位に。『あべの(天王寺)』は市内南部のターミナルで再開発も進行中であるが、「庶民的」イメージが強く、「治安が悪い」も上位になった。『京橋』は4路線が集まる東のターミナルであるが、「庶民的」「ダサい」「嫌いな街」「治安が悪い」というイメージをもたれている。
5.「これから発展しそう」は『堀江』、『梅田』、『新町』
『堀江』は元々家具屋通りだったところに、近年セレクトショップ、カフェなどが進出し街並みが一変した。これが「これから発展しそう」なイメージにつながったか。『梅田』は旧貨物基地の再開発などが動き出し、現在、将来とも大阪の中心地としてイメージされている。
【調査対象エリア】
新大阪 梅田 東梅田 西梅田 堂島・キタ新地 船場・南船場 心斎橋 長堀 アメリカ村
新町 なんば 道頓堀 湊町 北・南堀江 あべの・天王寺 上本町6丁目 OBP 京橋 大阪港
【イメージ項目】
大阪らしい/最近一年間に行ったことがある/おいしい飲食店がある/また行きたい/好きな街/
嫌いな街/親しみがある/最近行くようになった/最近行かなくなった/若者が多い/年配の人が多い
/ファッショナブル/ダサい/国際的/高級/庶民的/活気ある/夜のにぎわい/治安が悪い/
これから発展しそうな
<調査概要>
調査方法 : 小社「MDBネット」利用によるインターネットリサーチ
調査対象者: 関西エリア(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)在住の20才以上の男女
サンプル数: 375票(有効回収数)
調査期間 : 2004年5月28日(金)~5月31日(月)
【住宅街編】
1.「住んでみたい」トップの『宝塚』、『箕面』は「通勤に便利」「買物に便利」では低い評価
『宝塚』、『箕面』ともに「街並みがよい」、「自然環境がよい」、「治安がよい」など上位にあり、「住みたくない」は低い。一方、「通勤に便利」、「買物に便利」では評価が低くなり、住環境と利便性は両立しないという結果になった。
2.『千里ニュータウン』は住環境はよいが、「高齢者の多い街」
大阪北部の『千里ニュータウン』は「公共施設が充実している」(21.7%]、「教育・文化施設が充実している」などでトップになり、ほとんどのイメージで上位になった。「高齢者の多い街」
(16.5%)というイメージがトップ。入居から30年余り経過したことが原因か。
3.『泉北ニュータウン』は「住んでみたい」より「住みたくない」が上回る
大阪南部の『泉北ニュータウン』は「自然環境がよい」「子育てによい環境」については高いスコアとなったが、「通勤・買物に便利」は低いスコアで大阪市内を除くと「住みたくない」が尼崎に次ぐ順位になった。北の『千里ニュータウン』と南の『泉北ニュータウン』のイメージ差は大阪の南北格差の現れであろうか。
4.大阪市内で「住んでみたい」はやはり『北畠・帝塚山』
住宅街らしいエリアが少ない大阪市内、その中で『北畠・帝塚山』は「住んでみたい」(28.0%)、「街並みがよい」のイメージで上位になった。「治安がよい」、「教育・文化施設が充実している」、「高齢者が暮らしやすい環境」なども市内でトップになり高級住宅街の面目躍如といったところか。
5.『生駒』、『奈良』は「自然環境がよい」が「住みたくない」も多い
大阪の東のベッドタウンである『生駒』、『奈良』は『宝塚』、『箕面』と同じ傾向が見られ、「街並みがよい」「自然環境がよい」、「治安がよい」など住環境はよいイメージだが、「通勤に便利」、「買物に便利」はイメージが低い。さらに「住みたくない」が「住んでみたい」を上回る。
【調査対象エリア】
箕面 千里ニュータウン 高槻 茨木 吹田 枚方 豊中 池田 新大阪 淡路 上新庄 都島塚本・加島 京橋 今福・鶴見緑地 生野・鶴橋 野田・福島 此花・西九条 大阪ドーム 弁天町 大阪港 千林大宮 天満・南森町 四ツ橋 湊町 天王寺・あべの 北畠・帝塚山 岸里・天下茶屋 住吉・住之江 大阪南港 平野 泉北ニュータウン 尼崎 西宮 伊丹 川西 宝塚 生駒 奈良
【イメージ項目】
住んでみたい/住みたくない/通勤に便利/買物に便利/高級/庶民的/ベッドタウン/
子育てによい環境/高齢者に優しい環境/自然が多い/住民税が高そう/治安が悪そう/
公共施設が充実している/永住したい/ 整然/雑然/下町/山の手/街並みがよい/若者が多い/
高齢者が多い/今後発展しそう
<調査概要>
調査方法 : 小社「MDBネット」利用によるインターネットリサーチ
調査対象者: 関西エリア(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)在住の20才以上
の男女
サンプル数: 364票(有効回収数)
調査期間 : 2004年5月28日(金)~5月31日(月)
【鉄道沿線編】
1.「普段利用している」は『御堂筋線』がトップ、「好き」「嫌い」は分かれる
「普段利用している」は地下を走る『御堂筋線』(33.2%)、地上を走る『大阪環状線』(23.3%)が1、2位。『御堂筋線』は「大阪らしい」「混雑している」(75.7%)「嫌い」もトップ、一方「好き」も上位になっており、「好き」、「嫌い」が分かれる結果。『大阪環状線』は『御堂筋線』と同様に「大阪らしい」(51.1%)「混雑している」が比較的高くなったが、『庶民的である』(29.1%)というイメージが『御堂筋線』に較べて高い。
2.「好き」な路線は、『阪急京都線』、『阪急神戸線』
「好き」な路線は、京都、大阪、神戸を結んでいる阪急『京都・神戸』線、JR『京都・神戸』線が上位に。
平行して大阪、京都を結ぶ『京阪』、大阪、奈良を結ぶ『近鉄奈良線』も比較的高い。商業地、観光地の多い路線がよいイメージとなった。
3.「高級住宅地が多い」は『神戸線』、『宝塚線』、やっぱり「阪急」?
これについては『神戸』、『宝塚』がキーワードだろう。阪急、JR各2路線が上位、しかし「ステイタスがある」、「マイホームを持ちたい」は『神戸』に軍配が。対して、下町中心の『阪神本線』は「庶民的である」がトップ、山手『阪急』の高級感、下町『阪神』の「庶民的」イメージとなった。
4.「これから発展しそう」は『JR学研都市線』、『長堀鶴見緑地線』、『南港ポートタウン線』
【調査対象エリア】
御堂筋線 谷町線 四つ橋線 中央線 千日前線 堺筋線 長堀鶴見緑地線 南港ポートタウン線
北大阪急行線 阪急神戸線 阪急京都線 阪急千里線 阪急宝塚線 阪急箕面線 近鉄大阪線
近鉄奈良線 近鉄東大阪線 近鉄南大阪線 京阪 JR京都線 JR神戸線 JR宝塚線 JR大和路線
JR阪和線 JR関西線 JR学研都市線 JR東西線 JR大阪環状線 南海本線 南海高野線
泉北高速線 阪神本線
【イメージ項目】
大阪らしい/普段利用している/混雑している/好き/嫌い/マイホームを持ちたい/高級住宅地が多い/
庶民的である/ステータスがある/これから発展しそう
<調査概要>
調査方法 : 小社「MDBネット」利用によるインターネットリサーチ
調査対象者: 関西エリア(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)在住の20才以上の男女
サンプル数: 374票(有効回収数)
調査期間 : 2004年5月28日(金)~5月31日(月)
◆本件に関するお問い合わせ先◆
株式会社日本能率協会総合研究所 マーケティング・データ・バンク
担当:藤田・大木
〒100-0005東京都千代田区丸の内1-4-2 東銀ビル9階
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