IRジャパン、ハイサイド用ゲート駆動IC2品種をサンプル出荷
インターナショナル・レクティファイアー
ハイサイド用ゲート駆動IC 2品種をサンプル出荷、耐圧600V
~スイッチング電源やモーター駆動など広い用途に対応~
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区、江坂文秀代表取締役社長)は24日、耐圧600Vのハイサイド(*1)駆動IC 2品種(「IRS2117」と「IRS2118」)のサンプル出荷を開始しました。この2品種は、入力信号が異なり、IRS2117は非反転入力、IRS2118は反転入力となっています。モーター制御、照明、スイッチング電源、工作機械、太陽電池パネルの充電器など広範囲の用途で使えます。
ハイサイド駆動回路は、IC上でフローティング(回路が接地から分離され、浮いている状態)になっているので、最大600Vのオフセット電圧を加えても、外付けのnチャネルのパワーMOSFETやIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ)を駆動できます。
2品種とも、入力電流は最大値で40μA、出力電圧の振幅は10V~20Vです。静止時の消費電流は340μA(最大値)。出力電流は、吐き出しが200mA、吸い込みが420mA(いずれも最小値)です。立ち上がり時間は標準75ns、降下時間は標準35ns。立ち上がり時の遅延時間は標準125ns、降下時は標準105nsです。フォト・カプラーを使って構成した回路と比べて、部品点数を削減でき、回路設計の簡素化が可能です。
接合部の最大温度が150℃と高く、UVLO(低電圧ロックアウト)機能も備えているので、信頼性が向上します。入力は、標準のCMOS論理出力と互換性があります。
このICは、IR社独自のラッチ耐性を持つCMOS技術により強固なモノリシック構造が可能になりました。高電圧のレベルシフト機能や、電気的ストレスからの保護、高信頼性の絶縁技術を採用したIR社の最新の高耐圧IC技術を使って製造されています。
サンプル価格は、2品種とも各260円の予定です。データシートと画像データはIRジャパンのホームページ(www.irf-japan.com)から入手できます。欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠しています。
<用語説明>
1)ハイサイド:大電力スイッチング回路の出力に同極性のパワーMOSFET(通常はnチャネル)を直列に接続して(トーテムポール出力)、ハーフブリッジ回路を構成した場合、上側のMOSFETをハイサイドMOSFET、下側のMOSFETをローサイドMOSFETと呼びます。この新製品は、ハイサイドMOSFETを駆動するICです。
<インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について>
IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源回路やモーター制御回路の部品やシステムは、コンピュータ、インバータ・モーター搭載の白物家電製品、照明器具、車載用電子機器、宇宙航空用電子機器など幅広い分野において、機器の小型化、省エネ化、高機能化に貢献しています。本社は米国カリフォルニア州エルセグンド。IR社のホームページはwww.irf.com。
注:IR(R)はInternational Rectifier Corporationの登録商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。