リコー、米IBMの企業向けデジタル印刷機事業を買収
リコーとIBM、プロダクションプリンティング分野において
アウトプット・ソリューションを提供する新会社を設立
~今後3年間でリコーの完全子会社に~
株式会社リコー(社長執行役員桜井正光以下、リコー)とIBMコーポレーション(会長サミュエル・J・パルミサーノ以下、IBM)は本日(米国東部時間2007年1月25日午前7時30分)、IBMのプリンティング・システム事業部を基盤とした共同出資の新会社「InfoPrint Solutions Company」を設立することに合意し、契約を締結したと発表しました。
新会社に対する出資比率は当初、リコー51%、IBM49%です。リコーは今後3年間で段階的に出資比率を順次増加させ、最終的には100%出資する予定です。なお、今回の契約でリコーは、2007年第2四半期(4月~6月)に、マネジメントフィー35百万ドルを含む総額725百万ドルをIBMに支払う予定です。これには、当初の出資比率である51%の取得対価、残りの49%の取得に対する前払い、およびIBMから新会社に提供されるサービスの対価を含んでおります。最終的な対価については、合弁期間である3年間の終わりに両社の持分に応じた累積損益を勘案して確定する予定です。
リコーは、これまでオフィス分野でMFP、LPなどのハード、ソフト、システムの提供、さらにドキュメントソリューションの提供により、業界でもトップクラスの地位を占めてまいりました。また2004年には、日立プリンティングソリューションズ株式会社(現:リコープリンティングシステムズ株式会社)の買収など、プロダクションプリンティング市場への事業展開も行ってまいりました。
一方、IBMは、プリンター、ソフトウエア、ITソリューション、サービス、サポートなどの高付加価値のエンタープライズ・プリンティング・ソリューションを40年以上にわたり提供してまいりました。
今回の新会社設立を契機とした協業は、両社の成長にとって大きなステップとなり、新会社は、リコーがプロダクションプリンティング分野において大きな成長をするために、重要な役割を果たしていくものと期待されます。
新会社は、リコーグループの強みであるハード・ソフトの開発力や生産力とIBM の持っているサービス、ソフト、IT ソリューション力を融合し、より高い顧客価値を提供してまいります。具体的には、プロダクションプリンティングでのTCO 削減や効率化だけでなく、ドキュメントワークフローの変革を伴うシームレスなプリンティングソリューションの提供、VDP(Variable Data Printing)、POD(Print On Demand)を含む新しい印刷アプリケーションの提供など、デジタル化・カラー化の進展で多様化するプロダクションプリンティング市場のニーズを先取りする製品やサービスを提供してまいります。
<新会社概要>
会社名:InfoPrint Solutions Company
(インフォプリントソリューションズカンパニー)
本社所在地:米国コロラド州ボルダー市
代表者:Antonio Romero(社長兼CEO就任予定)
設立時期:2007年第2四半期(4月~6月)予定
従業員数:当初約1,200名(さらに1年後にIBMから約1,000名のプリンター・メンテナンス人員が新会社に加わる予定)
売上高:約10億米ドル(2006年におけるIBMのプリンティング・ビジネスの売上高)
事業概要:最先端のプロダクションプリンティング関連のソフトウエア研究開発および販売
<リコーの連結業績への影響>
リコーは、今回の新会社の設立が、2007年3月期のリコーの連結業績に与える影響は軽微であると認識しております。2007年3月期の連結決算発表時に、本件の影響を含めた2008年3月期見通しを公表する予定です。