リニアテクノロジー、GSM基地局など向けに最適化された高性能直交変調器を発売
リニアテクノロジー、新製品「LT5571」を販売開始
GSM基地局およびRFIDリーダ向けに高性能を達成する
620MHz~1100MHz高直線性直交変調器
リニアテクノロジーは、850MHz~965MHzのGSM、CDMA2000、ISMおよびRFID変調器アプリケーション向けに最適化された、新しい高性能直交変調器「LT5571」の販売を開始しました。LT5571は16ピン4mm×4mm表面実装QFNパッケージで供給されます。
1,000個時の参考単価は624円(税込み)からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。
LT5571はI(In位相)およびQ(Quadrature位相)ベースバンド信号を受け取り、RFに直接変調します。ゼロまたは低IF送信機アーキテクチャにより、基地局の設計者は消費電力と部品数の低減、小型化、システム・コストの節減と同時に高性能化を図ることができます。このデバイスは、900MHzでOIP3(Output 3rd Order Intercept Point)が21.7dBm、OIP2(Output 2nd Order Intercept Point)が63.8dBmという卓越した直線性を実現し、5V電源時の消費電流はわずか97mAです。また、出力ノイズフロアは-159dBm/Hz、LOリークは-42dBmです。さらに、900MHzで-53dBcというイメージ除去比はこのクラスのデバイスでは最も優れています。このデバイスはGSM携帯電話基地局などの高性能ワイヤレス・インフラストラクチャ送信機のダイナミックレンジ要求を満たし、それを上回る性能を達成します。
LT5571は2個の整合された高直線性ミキサ、50ΩLO入力バッファ、高精度0°および90°位相シフタ、ならびに、620MHz~1100MHzの帯域内で動作するRF出力トランスで構成されています。このRFトランスはIおよびQチャネル・ミキサから得られる変調された信号を合計し、シングルエンドの50Ω整合出力を生成します。LO入力もシングルエンドなので、外付け部品数を低減すると同時に、設計作業を簡素化します。
2個の内蔵ミキサは平衡がとれているので、非常に優れたLOリーク性能を達成します。LO入力パワーが0dBmの場合、900MHzでのRF出力へのリークは非較正で-42dBmと非常に優れています。同様に、内蔵の高精度位相シフタは2分の1度の不整合より優れた精度を達成するので、-53dBcの非較正イメージ除去性能を達成できます。必要であれば、イメージ除去比とLOリークはどちらも較正によって-70dBcより良好な値に改善できます。
LT5571は、DC同相バイアスが0.5Vの高インピーダンスI及びQ入力を備えているので、柔軟なACまたはDC結合が可能であると同時に、使用可能な多くのD/Aコンバータやベースバンド駆動回路に容易にインターフェイスできます。
LT5571は単一5V電源電圧で動作し、標準動作電流は97mAです。
このデバイスはENABLEピンによってシャットダウンすることができます。
ディスエーブル時の消費電流は最大100μAなので、電力を節減できます。
半二重または時分割多重化動作モードでは、ENABLEピンを使用してデバイスをオンおよびオフにすばやく切り替えることができます。
【 LT5571の特長 】
・周波数範囲:620MHz~1100MHz
・低消費電流:97mA
・出力IP3(OIP3):850MHzで+21.7dBm
・出力IP2(OIP2):850MHzで+63.8dBm
・ノイズフロア:-159dBm/Hz
・イメージ除去比:850MHzで-53dBc
・LO(キャリア)リーク:850MHzで-42dBm
(注)
(Output 3rd Order Intercept Point)の3rdは上付
(Output 2nd Order Intercept Point)の2ndは上付
以 上
◆お問合せ先
リニアテクノロジー(株) TEL 03-5226-7291(代表)
http://www.linear-tech.co.jp