ゼリア新薬、協和発酵と炎症性腸疾患治療剤「アサコール」の共同販売契約を締結
協和発酵工業株式会社との
炎症性腸疾患治療剤「ASACOL(R)」(「アサコール(R)」)
の共同開発及び共同販売契約の締結について
当社は、協和発酵工業株式会社(本社:東京都千代田区代表取締役社長:松田譲)と当社が2004年に日本における独占的権利をスイスのティロッツ社(Tillotts Pharma AG)より取得し、現在、臨床第III相試験を実施中の炎症性腸疾患治療剤「ASACOL(R)」(「アサコール(R)」開発コード:Z-206、一般名:メサラジン、なお本剤はメサラジンの経口腸溶製剤)について、両社による共同開発ならびに承認上市後の共同販売を実施する契約を2007年1月29日付で締結いたしましたのでお知らせいたします。
本契約により本剤は今後、潰瘍性大腸炎を対象とする臨床開発は、当社が単独で行い、クローン病を対象とする臨床開発は、両社共同で行い、当社が製造販売承認取得後、両社で共同販売を実施することになります。上市後の製品流通・製品販売・情報提供収集活動については、両社それぞれ(1ブランド・2チャンネル)実施する予定です。
「ASACOL(R)」は、メサラジンにpH依存型放出制御特性を持たせたコーティングを施した腸溶製剤であり、すでに世界53ヶ国で販売され、その売上高は現在、世界の炎症性腸疾患治療剤市場の約3分の1を占め、トップシェアとなっています。
本剤は下部消化管(回腸末端~大腸)に到達してから薬効成分を放出する製剤設計となっているため、特に炎症性腸疾患の下部消化管病変への効果が期待されます。
潰瘍性大腸炎は、大腸及び小腸に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす炎症性腸疾患の中でも、大腸粘膜に起こる炎症性疾患です。一方クローン病は消化管のあらゆる部位に発症しますが、特に回腸末端部、結腸及び直腸に炎症病変がみられます。両疾患ともに腹痛・出血・下痢を呈する再発難治性の慢性腸疾患で、国内の患者数は漸増傾向にあります。
当社は、従来より医療用医薬品において開発から販売まで抗潰瘍剤を主力とした消化器官領域を最重点分野とし、H2受容体拮抗剤「アシノンカプセル(R)75/150」亜鉛含有胃潰瘍治療剤「プロマック(R)顆粒15%/D錠75」、胃炎・潰瘍治療剤「マーズレン(R)-S顆粒/ES錠」、便秘治療剤「新レシカルボン(R)坐剤」などを販売しています。
また、同領域での開発中のものとして、国内では、大腸内視鏡前腸管洗浄剤(Z-205:「ビジクリア(R)錠」)、日米欧では、機能性胃腸症治療剤(Z-338)、欧州では、膵臓癌治療剤(Z-360)などがあります。
以上