日立、Webシステム構築からサポートまでトータル支援の「かんたんOSS導入サービス」を提供
Webシステムへのオープンソースソフトウェア導入を支援するサービスを提供開始
OSSによるWebシステム構築から製品サポートまでを、
トータル・ワンストップに支援する「かんたんOSS導入サービス」を提供
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学/以下、日立)は、このたび、オープンソースソフトウェア(以下、OSS)によるWebシステム構築が活発化している状況に対応し、より容易にOSSをシステムへ導入するためのサービスとして、構築支援からOSS製品のサポートまでをトータルに行う「かんたんOSS導入サービス」の提供を2月28日から提供開始します。
「かんたんOSS導入サービス」では、Webシステム構築に最適な主要OSSミドルウェアを組み合わせ、日立製ブレードサーバをはじめとした各種ハードウェア上でのOSSミドルウェア群の事前動作検証などをあらかじめ行った適用モデル(スタック)に基づき、トータルでワンストップ性の高いサポートを行い、スムーズなOSS導入を支援します。
OSSが市場に浸透してきた近年、導入コストの低減や新規サービスの早期開始を目的に、Webサーバやデータベース、アプリケーション開発環境などの機能を担う各種OSSミドルウェアを組み合わせて導入し、Webアプリケーションシステム構築を行う動きが活発化しています。一方で、OSSミドルウェアを組み合わせて導入する際には、不定期に行われるバージョンアップ情報の収集や、アップデート情報に基づく影響範囲の確認、運用検証作業などに手間がかかり、OSS導入の課題となっている状況です。
こうした課題に対し、あらかじめシステム構築に適用するOSSミドルウェアの組み合わせを目的別に定め、ハードウェア上での動作や運用検証などを事前に済ませた適用モデルを「スタック」として利用し、OSSを導入しやすくする考え方が、注目されています。
今回提供する「かんたんOSS導入サービス」は、これまで日立が培ってきたOSSの機能、性能、品質、拡張性、可用性になどに関するノウハウを元に、Webシステム構築に最適なOSSミドルウェアの組み合わせモデルを「スタック」としてラインナップし、各種ハードウェア上での事前検証を経て対応する構築支援およびサポートを行うものです。
なお日立は、OSSミドルスタックの充実をさらに図ることで、導入のしやすさに加えシステム構築の迅速化、信頼性向上なども支援し、今後3年間で300システムへのサービス提供を目標としています。
【 「かんたんOSS導入サービス」の概要 】
「かんたんOSS導入サービス」では、データベース連動型のWebアプリケーション開発について評価の高いOSSの組合せであるLAMP(Linux、Apache、MySQL及びPHP)および、 LAPP(Linux、Apache、PostgreSQL及びPHP)、さらにJBoss Application ServerといったWebアプリケーションシステムを構築するために必要なミドルウェアを、スタックを構成するコンポーネント製品として選定しています。また、日立のサーバプラットフォームである「HA8000シリーズ」および「BladeSymphony BS320シリーズ」上での事前検証を経て、それらに対応するサービスを提供します。
「かんたんOSS導入サービス」の具体的なサービス項目は以下の通りです。
1.「かんたんOSSサポートサービス」
「かんたんOSS導入サービス」において、日立が選定したOSSミドルウェアスタックの導入、Webシステム構築・運用の各段階におけるサポートサービスとして、使用法や製品仕様に関する問い合わせ対応のほか、Webやメールによる情報提供などを行います。
(1)主な実施項目
●(1)問合せ対応:
OSSミドルウェアの機能や使用法の回答、問合せに基づく仕様確認、および問題発生時の対処策の調査や回答などを行います。
●(2)情報提供:
OSSコミュニティから発信される不具合やセキュリティ関連情報について、予防保守情報として提供します。
●(3)個別対応(オプション):
OSSミドルウェアの個別のバージョンについての対応や、顧客からの要望に応じた個別対応を実施します。
(2)「かんたんOSSサポートサービス」の対象OSSミドルウェア一覧
添付資料をご参照ください。
(3)「かんたんOSSサポートサービス」の主なスタック
以下4種類のスタック中でシステム要件に対応したOSSミドルウェアを選定し、日立製各種ハードウェア上での事前の運用検証を経てサービス提供を行います。
●Webシステム構築に適した「Webサーバスタック」
●データベースサーバシステム向け「DBサーバスタック」
●データベース連動型のWebアプリケーションシステム向け「LAMPスタック」
●JavaベースのWebアプリケーションシステム向け「APサーバスタック」
2.「かんたんOSSテクニカルサービス」
「かんたんOSS導入サービス」におけるシステム構築及び運用技術支援として、性能チューニング支援・OSSソフトウェアを外部記録媒体に格納して提供するダウンロード代行サービスなどを行います。
●(1)コンサルテーションサービス:
パラメータ設定支援、性能チューニング支援、運用設計支援などを行います。
●(2)リモートコンサルテーションサービス:
Eメールや電話での各種の質問に回答します。
●(3)媒体提供(ダウンロード代行)サービス:
「かんたんOSSサポートサービス」の対象ミドルウェアについて、ダウンロード代行サービスとして外部記録媒体に格納し、環境設定手順書とあわせて提供します。
【 価格及び出荷時期 】
添付資料をご参照ください。
【 日立のOSSに関する取り組み 】
日立はこれまで、1999年からLinuxのサポートサービスを開始し、2000年には業界に先駆けてメインフレームからモバイルまでの幅広いハードウェアラインアップにおけるLinuxサポートを表明し、Linuxの基幹系システムへの適用を推進してきました。また、昨年5月からは、基幹系をはじめとした各種Linuxシステムのさらなる高信頼化とシステムインテグレータの構築・運用サービスの高付加価値化の支援にむけ、Linuxカーネルの新機能追加、更新や修正などの情報を提供する「Linux修正情報提供サービス」を開始しています。これらのLinux OSサポートを通じて蓄積したノウハウをもとに、Linux/OSSコンサルティングサービスとして、各種OSSの構築サービスを提供してきたほか、日本OSS推進フォーラムや各種コミュニティ活動の場を通じて、様々な性能・信頼性検証や障害解析ツールの開発、情報発信に積極的に参画し、OSSの信頼性向上を支援しています。
【 他社登録商標に関する記載 】
●Java及び全てのJava関連の商標及びロゴは、米国及びその他の国における米国Sun Microsystems,Inc.の登録商標です。
●Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標あるいは商標です。
●JBossはRed Hat Middleware, LLCの登録商標です。
●MySQLは、MySQL ABのアメリカ合衆国、欧州連合およびその他の国における登録商標です。
●PostgreSQLは、PostgreSQL Global Development Groupが提唱する、オープンソースのオブジェクトリレーショナルデータベース管理システムの名称です。
●Red Hatは、米国およびその他の国のRed Hat, Inc.の登録商標です。
●その他記載の会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
以 上