共同印刷 柔軟性のある抽出口付き容器「ソフトスパウトパウチ」を発売
共同印刷 チューブと軟包材の利点を生かした新しい容器「ソフトスパウトパウチ」を新開発
共同印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:稲木歳明)は、このたび、柔軟性のある新しい抽出口(以下スパウト)付きパウチ、「ソフトスパウトパウチ」を開発しました。
このたびの開発は、ブローチューブと軟包材の利点を生かし、スパウト部分にはブロー成形(※1)で製造したソフトスパウトを使用することで、優れたスクイーズ性(※2)をもたせた製品となりました。(特許出願中)
既存のスパウト付きパウチは、ゼリー飲料やドレッシング、生活用品などのパッケージとして使用されています。これらは、インジェクション成形(※3)による硬いスパウトと軟包材を用いた軟らかい袋とを溶着しているため、製造や運送時に接合部分へ負荷がかかり破れたり、利用者が内容物を最後まで絞りきれないといった課題がありました。
これらの課題を解決するため、ブロー成形による”柔軟性のあるスパウト(ソフトスパウト)”に着眼し開発に取り組みました。そして、”ソフトスパウトパウチの実現”において大きな課題であった”スパウト内面同士の溶着”を、当社が培ってきたブローチューブおよび軟包材における技術を組み合わせて解決し、「ソフトスパウトパウチ」の実現に成功しました。
既存のスパウト付きパウチと異なり、スパウトとパウチ熱溶着部に同素材を使用するため強固な溶着が容易となり、メーカー側の製造負荷の軽減も可能にします。
「ソフトスパウトパウチ」は、粉体・ペースト・液体などはもちろん、新しい機能を持った容器として、既存のスパウト付きパウチでは対応できなかったさまざまな用途へ展開が可能となります。
今後は、食品・トイレタリー業界・化粧品業界などをターゲットにした製品化に取り組み、2007年度中に量産体制の確立を目指します。
【 「ソフトスパウトパウチ」の主な特徴 】
(1)優れたスクイーズ性
◇紛体・ペースト・液体など広い範囲に適用可能
(2)高いデザイン性
◇既存のスパウト付きパウチより、デザインの自由度が高い
◇ブロー成形容器では難しかった、容器へ直接高品質な印刷が可能
(3)安全、かつ高品質な製造が可能
◇製造工程の簡易化、高品質な製造が可能
◇製造、輸送時などの外部圧力に対して破袋しにくい
◇スパウト部分の多層構造が可能(さまざまな機能付与が容易)
(4)環境への配慮
◇原材料の減溶化が可能
※1:ブロー成形‥中空のプラスチック製品を成形する方法。金型の中でプラスチックに空気を吹き込んで成形します(例:シャンプー、わさびのチューブなど)。
※2:スクイーズ性…搾り出す機能のことをいいます。
※3:インジェクション成形(射出成形)…熱可塑性樹脂の成形加工法のひとつ。溶解した材料を金型に流し込み、圧力をかけて成形します(例:キャップ、バケツなど)。
以 上