ニコン、仏CEA-Letiとダブルパターニングと二重露光技術の共同開発を計画
ニコン・CEA-Leti(フランス原子力庁 電子・情報技術研究所)ダブルパターニングと二重露光技術の共同開発計画を発表
株式会社ニコン(社長 苅谷道郎)は本日、欧州有数のマイクロエレクトロニクスの研究機関であり、45ナノメートル以降の光リソグラフィー技術の開発を中心に行っているCEA-Letiとの共同開発計画を発表しました。同計画では、CEA-Letiの研究施設「Nanotec 300」に設置されているニコンの最先端ArFスキャナーを使用して、二重露光およびダブルパターニング技術の32ナノメートルの半導体製造への適用可能性について研究します。
32ナノメートルの露光技術候補としてITRSロードマップには、EUVLと高屈折率液浸がありますが、2006年にダブルパターニング技術が追加されました。ニコンは、32ナノメートル技術が必要となる時期に合わせて、ダブルパターニング技術を確実に実現するため、主要研究所や先端半導体メーカーと共同作業を行い、半導体設計会社、マスクメーカー、レジストメーカーとの提携を進めております。
■株式会社 ニコン 執行役員 精機カンパニー開発本部長 馬立稔和のコメント
「Letiは、ダブルパターニングに必要なプロセスを全て備えた一流かつ最先端の施設を提供してくれます。Letiとの提携により、同研究所が持つプロセス関連の専門技術とニコンが持つ露光技術に関する専門技術を併せて活用し、この難技術に最適な露光装置とプロセスを開発することができる。」
■CEA-Leti Nanotec 事業部長Olivier Demolliens氏のコメント
「ニコンとの提携は、ダブルプロセシングのあらゆる側面を、世界で有数の装置メーカーと共に開発できる素晴らしい機会です。二重露光(DE)/ダブルパ ターニング(DP)は、液浸とEUVとをつなぐ32ナノメートル技術の主要候補と予想されていますが、装置、プロセス、マスク、CADの分野でまだまだ取り組まなければいけない問題が多々あります。ニコンの専門技術と装置の力を借りることにより、これら全ての開発に取り組むことのできるコンソーシアムを設立することができた。」
CEA-Letiについて
CEA(フランス原子力庁)は、技術研究の公的機関であり、最高水準の基礎研 究を基盤にして、エネルギー、情報、医療技術、防衛の分野における基幹研究 を行っています。15,000人の有能な研究者と協力者に支えられたCEAは、世界 的に認めらており、フランスおよび欧州域内の諸国家機関および諸産業に、シーズとなる独創的なアイディアを提供しています。
グルノーブルにあるCEA-Leti(仏原子力庁 電子・情報技術研究所)は、欧州 におけるマイクロエレクトロニクス、マイクロ技術、ナノ技術分野の最先端研 究機関です。総勢1000人近くの人員を擁し、年間200件前後の特許登録をしています。現在創出中のものも含めて28の新規事業を送り出し、産業界の最も重 要なパートナーの一つとなっています。MINATEC(R)(マイクロエレクトロニ クス・ナノテクロノジー・イノベーション・センター)プロジェクトを推進し たCEA-Letiは、国立グルノーブル工科大学(INP Grenoble)や、その他自治体 とともに、同センターの主要パートナーでもあります。CEAに関するより詳細な情報は、 www.cea.fr より入手可能です。
●お客様の問い合わせ先:
株式会社ニコン 精機カンパニー マーケティング部商品企画課
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