BCN、「Windows Vista」効果のパソコン市場への波及検証結果を発表
「Vista」効果を検証
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データ提供販売店は、全国21社、約2300店舗(※2007年1月現在)
パソコン/デジタルAV機器関連商品を115アイテムに分類・集計
*BCNランキングの週次データは、月曜日から翌週の日曜日までの7日間を集計単位としています。
本文中にある「2月1週」とは、1月29日(月)-2月4日(日)までの期間を集計しています。
【発表の要旨】 Vista登場でPC市場はどう動いたか
(1)ノートは2ケタ近い伸びに、デスクトップは自作に需要流れる
PC(ブランドPC)の2月の台数は前年同月比101.2%とほぼ前年並みに戻した。うちノートは109.3%と2ケタ近い伸びに、半面、デスクトップは86.2%で2ケタ減が続く。
デスクトップ不振の要因として、Vista需要が自作PCに流れたという事情があげられる。ショップオリジナルや自作のキーパーツとなるマザーボードを加えた広義のPC市場全体でみると、自作PCの台数構成比は16.1%で、2月は前年同期比131.1%と大幅な伸びになった。
一方、ショップオリジナルPCも2月は同109.6%と好調で、本来、メーカー製のデスクトップに向かうVista需要の多くが、自作やショップオリジナルPCに流れたことがうかがえる。この結果、2月のPC(ブランドPC)に占めるデスクトップの構成比は29.8%と初めて3割を割り込んだ。
(2)Vista需要の今後
Vista搭載PCとXP搭載PCの価格差は、デスクトップで5万円、ノートPCで3.5万円前後と大きい。年度末、進入学需要期に向けて段階的に価格低下が進むことで、ノートPCでは前年同期比100-105%前後の成長が見込めそうだ。一方、デスクトップについては、当面、前年並みに到達することは期待できそうにない。
(3)周辺機器は2ケタ増の活況に
周辺機器の強化でVista対応をはかろうとする既存ユーザーの需要で、メモリ、ハードディスクなど周辺機器の販売台数が2ケタ増と好調に推移した。
一方、ビジネスソフトはVistaのパッケージOSが突出して伸びたものの、他のアプリケーションでは、際立ったVista効果は見られない。
ソフトのVista対応が本格化するのは今年第2四半期以降の見通しで、対応の遅れが、Vista商戦の勢いをそぐ一因となっている。
* 以下、詳細は関連資料「オリジナルリリース」を参照してください。