テルモ、独コーラー社の人工心臓弁事業を譲り受け
テルモ、独コーラー社より人工心臓弁事業を譲り受け
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:高橋晃)は、ドイツの医療機器・医薬品メーカーであるコーラー社(本社:ドイツ連邦共和国アルスバッハ市)の持つ生体弁事業を譲り受けることで合意し、日本時間の3月6日に契約を締結しましたので、お知らせいたします。
1.コーラー社について
(1)会社名:ドクター・F・コーラー・ケミーGmbH社
(2)本社:ドイツ連邦共和国アルスバッハ市
(3)代表者:ゲルノート・コーラー(社長)
(4)事業内容:心筋保護液、血管造影剤、人工心臓弁などの製造・販売
2.譲り受ける事業について
(1)事業内容:コーラー社の持つ生体弁事業の開発・製造・販売
(2)所在地:英国スコットランド
(3)主な市場:欧州
(4)従業員数:46名
3.譲り受けの目的
テルモは、心臓・血管治療分野での事業拡大のため、2002年に人工血管のトップメーカーである英国バスクテック社を買収いたしました。バスクテック社とコーラー社は、本契約の締結前から新商品の共同開発を行っており、その第一弾として、バスクテック社が開発した人工血管とコーラー社が開発した生体弁が一体となった製品(商品名:バイオバルサルバ)を欧州にて間もなく発売する予定です。このように、コーラー社から譲り受ける生体弁事業は、バスクテック社の人工血管事業と大きなシナジーが見込めます。今回の譲り受けた事業の売上は、この新商品も含んで年間約6億円を見込んでおります。今回の契約締結を機に、欧州における心臓・血管領域の強化とともに、テルモのグローバル事業のさらなる拡大を目指してまいります。
<ご参考:人工心臓弁について>
人工心臓弁は心臓にある大動脈弁や僧帽弁が機能しなくなる疾患の治療に使用されるもので、大きく生体弁と機械弁に分かれます。近年は、より人体に馴染みやすい生体弁が使用される割合が増えており、全世界市場の過半数を占めています。