東京電力、中国の風力発電会社と炭素クレジットの全量購入契約を締結
中国の風力発電CDMプロジェクトへの参加について
~中国広東省の風力発電CDMプロジェクトにより創出される炭素クレジットを購入~
当社は、本日、中国の風力発電会社「広東粤電石碑山風力開発公司」[注1]との間で、同社が広東省で実施する風力発電CDM[注2]プロジェクトにより、2007年7月(予定)から2012年12月までに創出される炭素クレジットを全量購入する契約を締結いたしました。
本プロジェクトは、広東粤電石碑山風力開発公司が、広東省掲陽市(けいようし)恵来県(けいらいけん)の南シナ海に面した海岸部に、総出力約10万kW(600kW×167基)の風力発電所を建設し、発電した電力を当該地域の電力系統である「中国南方電力網」[注3]へ供給いたします。これにより、この系統の電力の一部が風力発電によって代替され、化石燃料の消費が抑制されることから、2007年7月から2012年12月までに合計約97万トンのCO2排出量の削減が見込まれ、当社はその全量を炭素クレジットとして購入する予定です。
詳細は、別紙のとおりです。
なお、本プロジェクトは、既に中国政府よりCDMプロジェクトとして承認されており、今後、日本政府によるCDMプロジェクト承認取得等、炭素クレジットの創出に必要な手続きを進めてまいります。
当社は、地球温暖化防止への取り組みを経営の最重要課題の一つとして位置づけており、引き続き、国内における電気の供給面・使用面の対策や、海外プロジェクトを通じた炭素クレジットの取得など、国内外での地球温暖化対策を積極的に推進してまいります。
以 上
[注1]広東粤電石碑山風力開発公司(かんとんえつでんせきひさんふうりょくかいはつこうし)
正式名称 :広東粤電石碑山風力開発有限公司
Guangdong Yudean Shibeishan Wind Power Development Co. Ltd.
本社所在地:中華人民共和国広東省掲陽市(けいようし)
代 表 者:李 灼賢(り しゃくけん)
設 立:2004年
資 本 金:約2.3億元
事業内容 :風力発電事業
[注2]CDM(クリーン開発メカニズム;Clean Development Mechanism)
先進国・移行経済国が、発展途上国において温室効果ガス排出削減(または吸収増大)プロジェクトを実施し、その結果生じた排出削減量を炭素クレジットとして取得する仕組み。共同実施(JI;Joint Implementation)、排出量取引(ET;Emission Trading)と並ぶ京都メカニズムの一つ。
「京都メカニズム」とは、1997年に「京都議定書」において定められた、温室効果ガス削減をより柔軟に行うための経済的メカニズムのこと。
[注3]中国南方電力網
中国南部の広東省、広西チワン族自治区、雲南省、貴州省に電力を供給する電力系統。