NXP、スマートECU搭載の車載用フェールセーフCAN-LIN SBCファミリーを発表
NXP、業界初の車載用フェールセーフSBC(System Basis Chip)を発表
ECU(電子制御装置)にインテリジェントな機能を統合し、
車載ネットワークの標準をさらにレベルアップ
NXPセミコンダクターズ(以下「NXP」)は本日、世界初のフェールセーフCAN-LIN SBC(System Basis Chip)ファミリを発表しました。診断機能を統合したスマートECU(電子制御装置)を搭載したこのSBCファミリによって、車載ネットワークの基準をさらに高めました。今回フェールセーフCAN-LIN SBCファミリの新製品として発表したのは、フォルトトレラントCAN/LIN SBCの“UJA1061”および高速CAN:LIN SBCの“UJA1065”の2製品です。
フェールセーフSBCは、フォルトトレラントCANまたは高速CANをメインのネットワーク インターフェイスに、またLINをローカル サブバスとして使うことによって、パワーおよびセンサーなど様々な周辺装置を制御する車載ネットワーク(IVN: In-Vehicle Networking)アプリケーションをサポートします。NXPは、下記のようなシステム固有の機能を理想的に統合し、自動車メーカー各社に提供します。
*あらゆるデッドロックを防止する先進のフェールセーフ システム
*システムおよびサブシステム レベルでの詳細なステータス レポート
*安全なシステム起動制御および高性能な稼動モードやパワー管理モード
*CANネットワークの構築
NXPのインターナショナル プロダクト マーケティング マネージャー、ロブ・バウワー(Rob Bouwer)は次のように述べています。
「今回当社が発表した新しいフェールセーフSBCは、幅広い車載内の通信をサポートする高い信頼性のネットワークを求めていると共に、ECUのエラーにつながるバッテリー切れやネットワークのデッドロックを防止したいと考えている自動車メーカー各社からの価値ある知見を基盤に設計されています。
また、新しいSBCの診断機能が問題を自動的に検出、記録するので、ドライバの皆様が問題に気付く前に修理工場で解決することができます。
これにより、今まで以上に質の高いドライビング環境を提供することが可能になります。」
NXPのフェールセーフSBCは、車体制御モジュール、降雨/ライト センサー、シート/ドア モジュール、HVAC(暖房・換気・空調)システムなど、自動車メーカー各社の幅広いアプリケーションと統合できる優れた多用途性を兼ね備えています。また、これらのSBCによってECUのエラーをローカルに抑え込んでネットワーク全体に影響が出ないようにすることで、信頼性も大幅に高められます。さらに、NXPのSBCは通信が必要なECUだけを瞬時に起動させる高性能な制御システムを搭載しているため、電力消費を最低限に抑えます。
【出荷時期について】
フェールセーフSBCファミリは、すでに出荷を開始しています。今後、2007年第3四半期にはフェールセーフLIN SBC “UJA1069”、2007年第4四半期にはフェールセーフ高速CAN SBC “UJA1066”をリリースし、製品ファミリをさらに拡充する予定です。
今回発表された2つの新しいSBCに関する詳細は、下記のWebサイトをご覧ください。
UJA1061 - http://www.nxp.com/pip/UJA1061TW_3V0.html
UJA1065 - http://www.nxp.com/pip/UJA1061TW_3V0.html
【NXPセミコンダクターズについて】
フィリップスによる創立以来、半世紀以上の長い歴史を誇るNXPは、世界トップ10社に数えられる半導体企業として広く認知されています。
NXPの従業員数は世界26ヶ国で3万7000名を数えています。現在、オランダの本社を中心にグローバルにビジネスを展開し、携帯電話、パーソナル・メディア・プレーヤー、テレビ、STB(セットトップ・ボックス)、IDアプリケーション、自動車、その他幅広い範囲の電子機器向けに卓越した品質の半導体、システム・ソリューション、ソフトウェアを提供しています。NXP に関する最新情報はWebサイト http://jp.nxp.com/ (日本語)をご覧ください。
<読者からのお問い合わせ先>
NXPセミコンダクターズジャパン株式会社
メール: semiconductors.japan@nxp.com