ナナオ、独シーメンスの医療市場向けモニター事業を買収
独シーメンス社からの医療市場向けモニター事業買収に関するお知らせ
当社は、平成19年6月26日開催の取締役会において、独Siemens AG(以下、シーメンス社)から医療市場向けモニター事業を、関連当局からの承認を条件に買収することを決議し、受け皿としてドイツ国内に新規に設立した当社子会社EIZO GmbHにて譲り受けることとしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.買収理由
当社は第2次中期経営計画において「強い商品、強い領域をより強くすることで、新規事業を創出し、会社の成長を図ること」を標榜しております。とりわけ、当社の重要な戦略分野である医療市場向けにつきましては、総合メディカルモニターメーカーとして世界のトップとなることを目指しております。
今般、当社はシーメンス社から医療市場向けモニター事業を買収することを決議いたしました。買収対象は、ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州カールスルーエ市に本拠を置き、商品企画・開発・製造・品質管理・マーケティング・販売・サービスに至るフルラインの事業体となります。シーメンス社の医療市場向けモニター部門は、多くの大手医療機器メーカーに商品を供給しており、買収後の新会社はこの事業を継承し、長い信頼関係で培われた顧客基盤を引き継ぎます。
さらに、対象事業は、医療市場向け事業の中ではモダリティ(注1)分野及び手術室分野に強みを持つ他、今後市場拡大が見込まれる内視鏡分野についても既に十分なノウハウや技術を有しております。
PACS(注2)分野を中心に成長を果たしてきた当社との間で、商品展開における相互補完、並びに技術・販売・品質管理・生産等あらゆる面でのシナジーを生むことが可能となり、当社は本件買収を機に医療市場向け事業での商品力、サービス力を飛躍的に高め、同事業での「圧倒的な差別化」を図ってまいります。
(注1)CT、MRIをはじめとする医療画像撮影装置の総称。
(注2)Picture Archiving and Communication System(医療画像管理システム)の略語。各種画像装置から得た画像をデジタル化し、その後ネットワークを介して、リアルタイムで検査画像を参照・閲覧するシステム。
2.対象事業及び買収の概要
(1)シーメンス社における対象事業の所属
オートメーション&ドライブグループ(A&D)のシステムエンジニアリング部門(SE)に属するディスプレイテクノロジー事業の内、医療市場向けモニターを主とする事業。
(2)所在地
ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州カールスルーエ市
(3)主な事業の内容
モダリティ、PACSを中心とする医療市場向けモニターの開発・製造・販売
(4)従業員数
133名(平成18年9月期現在)
(5)売上高
59百万ユーロ(平成18年9月期実績、日本円換算約98億円、1ユーロ=167円)
(6)買収方式
当社100%子会社EIZO GmbH(ドイツ連邦共和国)を受け皿とする事業譲渡。
(7)買収金額および決済方法
1)買収金額 守秘義務により非開示。
2)決済方法 手許資金にて決済予定。
3.EIZO GmbH(買収会社)の概要
(1)名 称:EIZO GmbH
(2)主な事業内容:電子機器の開発・製造・販売
(3)設立年月:平成19年6月
(4)本店所在地:ドイツ連邦共和国ノルトライン=ヴェストファーレン州デュッセルドルフ市
(5)代表者:田邊 農
(6)資本金の額:2万5千ユーロ(平成19年9月に増資予定)
(7)当社との関係:1)資本関係 当社出資100%
2)人的関係 役員の兼務
4.日程
平成19年6月26日 取締役会決議
平成19年6月26日 売買契約書締結
平成19年9月28日(予定) 事業譲渡期日
5.本件買収に伴う当社グループへの影響及び業績見通し
平成20年3月期の業績に与える影響は現在精査中であり、判明次第速やかにお知らせいたします。
以 上