IDC Japan、2007年第1四半期 国内セキュリティアプライアンス市場動向を発表
2007年第1四半期 国内セキュリティアプライアンス市場動向を発表
・セキュリティアプライアンス製品市場全体の出荷金額は、前年同期比6.4%増
・セキュアコンテンツ管理アプライアンス市場は、前年同期比37.9%と特に高い伸び
・セキュアコンテンツ管理製品はセキュリティ対策上不可欠となり、同製品を持たない大手ベンダーによるM&Aやアライアンスが活発になる
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内セキュリティ市場の四半期データを発表しました。これによると、2007年第1四半期の国内セキュリティアプライアンス市場全体の出荷金額は、前年同期比で6.4%上昇しました。
IDCではセキュリティアプライアンス市場を、脅威管理(FW/VPN、IDS/IDP、UTM)、セキュアコンテンツ管理(Mail Security、Web Filtering)に分類しています。2007年第1四半期における脅威管理アプライアンス市場は、出荷数では減少しましたが、出荷金額では増加しており、製品単価は上昇しました。セキュアコンテンツ管理市場は出荷金額で前年同期比37.9%となりました。これは2008年から施行される日本SOX法や情報漏洩問題から企業における情報管理、コンプライアンスの重要性が認識されているためとIDCでは分析しています。
セキュリティアプライアンス市場の2006年の前年比成長率は26.4%と高く、今後2007年から2011年までの年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は、11.6%とIDCでは予測しています。これは、国内IT市場総計の同予測値1.7%を大きく上回り、同じくセキュリティの分野であるセキュリティソフトウェアの8.1%と比較しても高い成長率となっています。この理由としては、高パフォーマンスなセキュリティアプライアンス製品の需要に加えて、セキュリティ関連の人員不足とコスト削減の影響で、導入が比較的容易なアプライアンス製品への移行が進んでいるためとIDCではみています。
IDCでは、各市場における今後の動向を次のように予測しています。脅威管理市場では前年同期比で出荷単価が上昇し、売上額が増加しました。特に低価格帯の販売台数の多いUTMで、より高価格の製品需要が伸びており、UTMが脅威管理市場でのシェアを拡大すると予測しています。セキュアコンテンツ管理アプライアンス市場はコンプライアンス、情報漏洩対策の需要が高く、一貫したセキュリティサービスにコンテンツ管理は不可欠となっており、今後はコンテンツ管理製品を持たない大手ベンダーによるM&Aやアライアンスが活発になるでしょう。
セキュリティ製品は技術進歩が早いため、市場におけるベンダー勢力図の変化も早く、さらに技術進歩により新たに発生するセキュリティ問題がユーザの新しいニーズを喚起するダイナミックな市場を形成しています。このような動きの早い市場では短いサイクルでの定点観測が特に有効です。
「セキュリティ製品は未だ市場での認知度や理解が不十分なためにベンダー、チャネル主導の側面が強い。ユーザのニーズを掴み、製品やサービスに展開すればさらに伸びる余地が大きい」とIDC Japanセキュリティのリサーチマネージャーである花岡 秀樹は分析しています。
今回の発表は、IDC Japanの年間情報提供サービス「Japan Security Appliance Quarterly Model Analysis」の最新リサーチ、「国内セキュリティアプライアンス市場 2007年第1四半期の分析と2007年~2011年の予測」(J7391303http://www.idcjapan.co.jp/Report/Security/j7391303.html)をもとにしています。本サービスでは、国内セキュリティアプライアンス市場における主要ベンダーの製品出荷状況を四半期単位で調査・分析しています。ExcelのPivotテーブル形式でデータを提供し、製品機能、ベンダー、モデル、価格帯、またこれらの組み合わせなどによるさまざまな切り口での分析にご利用いただけます。
(※レポートの詳細については IDC Japanへお問合せ下さい。)
mailto:jp-sales@idcjapan.co.jp
◆国内セキュリティアプライアンス市場 2007年第1四半期の分析と2007年~2011年の予測
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Security/j7391303.html
<参考資料>
国内セキュアコンテンツ管理アプライアンス市場出荷金額 2006年第1四半期、2007年第1四半期
※添付資料を参照
◆IDC Japan Webcast 2007のご案内
IDC Japanでは、本日7月5日(木)~7月25日(水)、Webcast「四半期データによる国内セキュリティアプライアンス市場分析 ~2007年第1四半期の分析と2007年~2011年の予測~」を実施しています。今回は、企業の大きな課題となっている企業コンプライアンスや情報漏洩問題を背景に、今後高い成長率が見込まれるセキュリティアプライアンス製品について、次の観点から分析を行っています。
・国内セキュリティアプライアンスとIT投資全体の比較
・国内脅威管理アプライアンス市場傾向と予測
-出荷台数
-出荷金額
-前年同期比
-ベンダー別実績
・国内コンテンツ管理アプライアンス市場傾向と予測
-出荷台数
-出荷金額
Webcastの詳細は、以下のURLをご覧下さい。
http://www.idcjapan.co.jp/Seminar/070705_Web_cast/index.html
<一般の方のお問合せ先>
IDC Japan(株)セールス
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E-Mail:jp-sales@idcjapan.co.jp
URL:http://www.idcjapan.co.jp