ローム・アンド・ハース、バイオディーゼルを精製するための特殊ポリマー技術を開発
ローム・アンド・ハース、バイオディーゼル精製用ポリマー技術
アンバーライト(TM)BD10DRY(TM) 特殊ポリマーを開発
― シンプルな工程でコスト効率が高いプロセスを実現 ―
ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社(本社・東京都千代田区、代表取締役社長・渡邉憲也)は、バイオディーゼルを精製するための特殊ポリマー技術を開発、燃料メーカーへの提供を開始いたしました。
この技術はドライポリマーを使用したシンプルな乾式精製法で、高収率プロセスによって操業経費の削減を可能としました。これにより、コスト競争力のある高純度バイオディーゼルの生産が実現します。
現在、化石燃料の枯渇を防ぎ、二酸化炭素放出量を減少させるため、バイオマスから製造される燃料が注目されています。その代表が使用後の食用油等から製造するバイオディーゼルです。しかし、バイオディーゼル製造には残留した界面活性剤、グリセリン、触媒などの不純物を除去する工程が不可欠で、他の燃料に比較して生産性が非常に低いという問題がありました。この精製工程には大量の水が必要となり、使用後は廃水処理を行わなくてはなりません。これらの作業の中でメタノールおよびバイオディーゼルが損失され、収率が低下することになります。
新しく開発されたアンバーライト(TM) BD10DRY(TM) 特殊ポリマーは、無水工程で使用できるように設計されているため、精製工程での大量廃水がありません。バイオディーゼルの損失を最小限に抑え、メタノールの回収も非常に容易なものとなります。
バイオディーゼル製造においては、沈降機や遠心分離機を使用してバイオディーゼル層とグリセリン層を分離させ、エステル交換反応ステップを実施した後に精製を行います。この精製時の固定カラムに、アンバーライト(TM) BD10DRY(TM) 特殊ポリマーを充填します。カラムはフィルターとして機能するので、その他のフィルターや関連付属品は不要です。システムの設置面積は小さく、使用可能な工程温度も広いため、どのようなバイオディーゼル生産工程へも簡単に組み込む事が出来ます。
アンバーライト(TM) BD10DRY(TM) 特殊ポリマー技術で製造されるバイオディーゼルは、世界的なバイオディーゼル規格(ASTM D-6751-06とEN14214の両方)を満たしており、実働システムの多くでは規格値を上回っています。
なお、同製品のより詳しい情報・資料に付きましては、下記までお問い合わせ下さい。
アンバーライト、AMBERLITE、BD10DRY は、ローム・アンド・ハース社またはその子会社もしくは関連会社の商標です。
【ローム・アンド・ハース社(NYSE: ROH)】
1909年に創立されたローム・アンド・ハース社は、米国フィラデルフィアに本社を置く特殊素材メーカーです。創立以来約1 世紀の経験から培った技術力でお客様の次世代を狙う製品、サービスおよびソリューションを提供しています。当社の技術は、建築、エレクトロニクス、産業プロセス、パッケージング、輸送、日用品、水、食料品など、幅広い分野で世界中の人々の生活に役に立てられています。2006年には約82億ドルの売り上げを計上しています。詳しくは当社のホームページ www.rohmhaas.com をご覧ください。
60年以上の間、ローム・アンド・ハースは、イオン交換樹脂、吸着剤および触媒を市場に提供し、信頼できるリーディングサプライアーとして皆様からご好評を得ています。これらのポリマーは、私たちの提供する技術およびソリューションで不要な微粒子を除去し、より良いものに交換することが可能で、処理した液体から物質を精製、分離、濃縮するなどに用いられています。ローム・アンド・ハースのポリマー粒子の制御および機能付与においての豊富な知識、ノウハウは、様々な業界の革新的製品およびサービスの開発を可能にします。私たちは、電力、エレクトロニクス、化学ならびに石油化学、飲料水、栄養および医薬製薬分野など多岐にわたり、製品およびソリューションを提供しています。