日本IBM、企業のSOA環境への移行を支援するサービスなど発表
SOA化を支援するサービス3種類を発表
日本IBM(社長:大歳卓麻、NYSE:IBM)は本日、企業のSOA(サービス指向アーキテクチャー)環境への移行を支援するインフラストラクチャー・コンサルティング、およびSOA環境の設計・導入を支援するサービスを発表します。サービス開始日は8月1日です。
SOAは、事業体におけるビジネスの機能、業務プロセス、および組織を有機的に連携させ、ビジネスの変化に柔軟に迅速に対応できるITシステムを構築する考え方であり、高い関心を集めています。同時に、既存のITインフラストラクチャーをSOAで再構築するための技術や、コストに不安を抱えているお客様も増えていました。
今回発表するサービスは、全世界のIBMで培ってきたSOA環境の構築スキルやノウハウを標準化して提供することにより、迅速かつ効率的に、相対的に少ない投資でのSOA環境構築を支援します。日本IBMでは、今回の3種類のサービスをITインフラ分野におけるSOAサービスのスタート地点と位置づけ、今後もSOA関連サービスを拡大していく方針です。
3種類のサービスは以下のとおりです。
1)「IBM SOAインフラストラクチャー・コンサルティング・サービス-インフラストラクチャー・ストラテジー&プランニング・ワークショップ」(以下「ストラテジー&プランニング・ワークショップ」)
お客様の中長期IT戦略を実現するためのITインフラのロードマップを策定するIBM独自の手法であるCIR(Component Infrastructure Roadmap)を活用し、既存のITインフラの現状とお客様のSOA要求レベルを把握し、必要なITサービス、プロセス、組織、情報およびツール類を明確化するコンサルティング・サービスです。
当サービスでは、SOA分野で経験豊富なコンサルタントがお客様の社内で3日間のワークショップを開催し、その結果明らかになったSOA要求レベルや問題点、および解決のための提案を資料化し、SOAシステムへの移行計画の優先順位および対応期間を記載した「インフラストラクチャー・ロードマップ」を提出します。
CIRはIBMのITインフラ策定に関する知識と経験をアセット化し共有することで、短期間でお客様に施策や具体的なプロジェクトを提示する手法であるため、これを使わない場合に比べて1/3程度の効率化が可能となります。
契約期間とサービス料金はお客様の環境や条件をふまえて個別の見積りとなりますが、平均的な規模の契約期間は3日間のワークショップと準備およびIBM社内での分析作業期間を含めて約2週間、サービス料金は約300万円からとなります。
2)「IBM SOA インフラストラクチャー・コンサルティング・サービス-インフラストラクチャー・レディネス」(以下「「インフラストラクチャー・レディネス」)
上記「ストラテジー&プランニング・ワークショップ」の延長として、SOA化の具体的な計画をお持ちのお客様に対して、SOAの実践的な展開を支援するコンサルティング・サービスです。
インフラストラクチャー・レディネスでは、複数回に及ぶレビュー・セッションを開催し、お客様の現状のIT環境を分析、お客様が既に検討されているSOA化の計画と理想的なSOAアプローチとの比較およびギャップ分析、移行計画およびロードマップを提供します。
経験豊富なコンサルタントとITアーキテクトが担当し、お客様のITインフラを総合的に分析することにより、SOA化を確実に推進するためのステップを明確化したロードマップを提示します。これにより、お客様は次にどこに着手していくべきかが明確になり、確実なSOAの推進が可能となります。
契約期間とサービス料金はお客様の環境や条件をふまえて個別の見積りとなりますが、平均的な規模の契約期間はお客様サイトでの複数回のセッション、準備およびIBM社内での分析作業期間を含めて約6週間、サービス料金は約1000万円からとなります。
3)「IBM(R) WebSphere(R) DataPower(R) SOAアプライアンス設計構築支援サービス」
SOAの通信基盤として、IBMのミドルウェア製品である「IBM WebSphere DataPower SOAアプライアンス、以下WebSphere DataPower」をお客様のITインフラに実装することにより、アプリケーションやサービス間の連携を可能にする実装サービスです。
当サービスは、お客様システムの現状把握、システム要件の確認、WebSphere DataPowerをお客様のインフラストラクチャーに組み込むための設計から実装までをトータルソリューションとして提供します。WebSphere DataPowerは、XMLデータの高速処理、セキュリティーの強化、パフォーマンス向上などを特徴としています。これまで全世界のIBMで培ってきたSOA実装経験やテクニカルドキュメントなどを共有・アセット化し再利用することで、お客様のSOA実装段階のリスクを軽減し、実装期間の短縮が可能となります。
契約期間とサービス料金はお客様の環境や条件をふまえて個別の見積りとなりますが、平均的な規模で約6週間から8週間となります。
IBMは昨年末から、全世界のIBMで培った経験・アセットをベースに標準化した、グローバルで再利用可能なサービスを提供する「サービス・プロダクト」戦略を推進しています。
グローバル標準のサービスを、分かりやすく一貫性のあるポートフォリオとして整備することで、お客様に高品質なサービスを迅速に提供することが可能となります。日本IBMでは本日発表の3つのサービス・プロダクトに続き、今後も「サービ
ス・プロダクト」を発表していきます。
以 上
*WebSphere DataPower本体の価格は含みません。
IBM、DataPower、WebSphereは、IBM Corporationの商標。