三菱重工、完全ドライカットホブ盤GEシリーズにワーク60mmの「GE06A」を追加
完全ドライカットホブ盤GEシリーズにワーク60mmのGE06Aを追加
小型ピニオンギヤ加工などに威力を発揮
三菱重工業は、当社歯車機械のベストセラー機である、切削油を一切使用しないドライカットホブ盤GEシリーズに、新たに最大加工ワーク直径60mmの「GE06A」を加え、25日から発売する。世界に先駆けて完全ドライカットを実現したGEシリーズ中、最も小型のギヤ加工に対応するマシンで、自動車のオートマチック・トランスミッション(自動変速機)を構成するピニオンギヤ加工などに威力を発揮する。
GE06Aは精度の高い歯車の“歯”を加工するマシン。このクラスの従来機に比べ、主軸、テーブル軸の高剛性化・低発熱化と、ベッド熱容量アップにより、高速加工時でもより安定して精度の高い加工ができるのが特徴。当社の精密切削工具「スーパードライIIホブ」と組み合わせ、ホブ回転数毎分2,660/4,000回転(標準/高速オプション)、テーブル回転数同500回転を達成して、切削時間の大幅短縮とランニングコスト(工具費を除く)の30%低減を実現する。
GEシリーズで最もコンパクトなマシンとなっているのもGE06Aのポイント。ワンランク上位の機種であるGE15Aに比べ約30%もの小型化を達成、また、新開発の高速ローダーにより非加工時間を上位機種よりさらに短縮している。
操作は、グラフィックス画面の採用により熟練を必要とせず、作業ベッド前面からホブ中心までの距離を短縮するなどして作業性を向上させている。
完全ドライカットのGEシリーズは、2003年8月の市場投入以来、“高精度、使い易さ、優れた環境対応”などのマシン特性が評価され、国内シェア50%以上を占める当社歯車工作機械事業の中でも主力製品となっている。
歯車機械市場は現在、自動車、二輪車およびトランスミッションメーカーなどの旺盛な設備投資を背景に活況を呈しているが、今回の新機種投入によりGEシリーズは、小型のピニオンギヤからファイナルギヤまで車両関連の多種多様な歯車加工に一層効率的に対応できるようになったことから、さらに積極的な営業を展開していく。
添付資料:完全ドライカットホブ盤GE06Aの主な仕様