王子製紙、マダガスカルで吸収源CDMプロジェクトを検討
吸収源(植林)CDMの方法論承認について
~マダガスカルにおける吸収源CDMプロジェクト~
王子製紙は、かねてよりマダガスカル共和国において持続的な森林生産活動による「再生可能な製紙原料と二酸化炭素クレジットの獲得」を目的とした吸収源CDM(※1)プロジェクトを検討しております。
このたび、当社がCDMアドバイザー(※2)の協力により開発した吸収源CDMのための新規方法論(※3)「荒廃地における持続的な森林生産のための新規植林、再植林」が、ドイツのボンで開催された第33回CDM理事会(7月27日)に8例目の方法論として承認されました。
本方法論は、我が国の機関・組織が主体的に開発した方法論としては第一号であり、製紙業界が行う本格的な産業植林を前提とした方法論としては世界初となります。この方法論は、1989年以降も荒廃し森林回復が望めない土地に再植林活動を行うものであり、地域の住民や環境に配慮した植林作業やモニタリングにおける衛星データの活用などの特徴があげられます。
マダガスカルでは、過度な薪炭用伐採や焼畑などにより森林が減少し、荒廃した草地が拡大しております。当社は、持続的な森林生産活動を通して地球環境問題や途上国の持続可能な発展に貢献してまいります。
(※1) CDM(Clean Development Mechanism)は、地球温暖化防止のための手段(京都メカニズム)のひとつで、先進国が途上国において温室効果ガスの排出削減(吸収源)活動を行った結果、削減(吸収)した量を、いわゆるクレジットとして獲得する仕組みのことです。
(※2) CDMアドバイザー:社団法人海外産業植林センター、株式会社三菱総合研究所科学技術研究本部地球科学技術グループ、株式会社あらたサステナビリティ、有限会社クライメート・エキスパーツ
(※3) 方法論(Methodology)は、CDMプロジェクトにおける温室効果ガスの削減(吸収)量の定量化や、モニタリング方法などを定めるもので、CDM理事会による事前の承認が必要です。
UNFCCCウェブサイト http://cdm.unfccc.int/methodologies/ARmethodologies/index.html
以上