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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2025'02.25.Tue
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2007'09.10.Mon

NECエレクトロニクス、小型・薄型ガリウムひ素スイッチICを発売

業界最小の小型・薄型ガリウムひ素スイッチICの発売について
~モバイルWiMAX無線モジュールの小型化に拍車~


 NECエレクトロニクスはこのたび、高速無線通信を行う携帯機器、パソコン、ターミナル機器向け小型・薄型タイプの高周波ガリウムひ素スイッチICを製品化し、「μPG2176T5N」の名称で、本日からサンプル出荷を開始いたしました。
 新製品は、無線通信規格のモバイルWiMAX(注1)システムを構築する際に必要となる、データ送受信の切り替えおよびアンテナの切り替えスイッチICで、(1)縦1.5ミリメートル(mm)、横1.5mm、高さ0.37mmという業界最小の超小型・薄型パッケージに封入しているため、実装面積で25%、厚さで50%(いずれも当社従来品比)の小型、薄型化を実現していることが最大の特長となっております。また、(2)高周波信号の出力が5ワット(W)と無線LAN向けスイッチICの5倍の出力で発信可能であること、(3)2.3ギガヘルツ(GHz)から5.85GHzまでの広帯域の高周波信号に対応していること、など従来のWiMAX用スイッチICの特長も踏襲した製品であります。
 新製品のサンプル価格は、60円/個となっており、量産時期および規模としては、2007年8月より月産10万個、2008年には同100万個を予定しております。

 近年、携帯電話の普及に加え、ノートパソコンや携帯ゲーム機器に無線通信機能が内蔵されるなど、無線通信機能を有した製品の市場が急速に拡大しております。その中で無線LANは有線並みの高速通信が安価で実現可能なため、広く普及しております。
 しかしながら、従来の無線LANでは、携帯電話のような広いサービスエリアや高速移動中での通信ができないため、無線LANの高速性を維持しつつ、携帯電話のような広域サービスおよび時速120Kmの高速移動中でも数メガ(M)ビット/秒での通信が可能な、次世代のブロードバンド通信方式としてモバイルWiMAXが注目されるようになっております。

 当社は2004年、独自のプロセス技術「ヘテロジャンクション・フィールド・エフェクト・トランジスタ(以下、ヘテロジャンクションFET)」を駆使した無線LAN用ガリウムひ素スイッチIC製品を発表して以来、「μPG2164T5N」をはじめ多くの製品が大手無線LANチップセットベンダーのリファレンスデザインに採用されるなど、無線LANのスイッチIC分野において市場をリードしてまいりました。
 また、2006年11月には無線LAN用スイッチICで培った技術をもとにWiMAX対応のガリウムひ素スイッチIC「μPG2157T5F」を発表し、ユーザーから好評を博しております。 
 しかしながら、μPG2157T5Fは出力が大きいWiMAX仕様を満たすため、パッケージが無線LAN向けスイッチICに比べ大きくなっており、市場からは無線LAN向けスイッチIC並みの小型化を実現した製品の早期開発が求められております。
 新製品は、当社が開発中のWiMAX用DP4T(Double Pole Four Throw)(注4)スイッチIC「μPG2181T5R」と共に大手WiMAXチップセットベンダーのリファレンスデザインにも採用されている優れた製品であります。
 新製品の主な特長は次の通りとなっております。

(1)モバイルWiMAX用として業界最小の小型・薄型化を実現
 チップの厚みを従来の2/3程度へ削減し、独自のヘテロジャンクションFET構造を最適化することによりチップサイズを縮小。そのため、業界最小の小型・薄型パッケージとなる縦1.5mm、横1.5mm、高さ0.37mmの6ピンTSON(Thin Small Out-line Non-Leaded)パッケージに封入することができた。

(2)無線LAN用スイッチICと比べて5倍の高パワー特性を実現
 2.3GHzから5.85GHzの周波数帯においてパワー特性が5W以上と約5倍(当社無線LAN用従来品比)の高い出力特性を実現しているため、同じ通信環境下では、より高速な通信が可能となる。

(3)2.3GHz~5.85GHzと広帯域での動作が可能 
 プロセスと回路設計の最適化を図り、寄生容量成分(注3)を低減したことにより、IEEE802.11a/b/g/nおよびIEEE802.16eで規定されている2.3GHz~5.85GHzという広帯域動作が可能。

 当社では、当社のガリウムひ素スイッチICは世界No.1のシェアを目指せる製品と考えており、今後注力製品と位置づけてまいります。また当社では、新製品の市場投入によりモバイルWiMAX対応端末の送受信機能の性能向上と実装面積低減が図れるものと考えており、これらを必要とする応用分野に向けて積極的な販売活動を展開するとともに、今後モバイルWiMAX製品の品種拡充を図ることにしております。


以 上


(注1)モバイルWiMAX
 モバイルWiMAXは、端末の高速移動時でも通信可能な移動体に向けた無線ブロードバンド規格(IEEE802.16e)を基盤にした移動体通信の仕様。最大データ伝送速度は75Mビット/秒、実効的にも10M~20Mビット/秒と無線LAN並みの高速性と、携帯電話のような広域サービス、時速120kmの高速移動中でも数Mビット/秒での通信が可能な次世代ブロードバンド方式として有望なシステム。

(注2)ヘテロジャンクション・フィールド・エフェクト・トランジスタ(Hetero Junction-Field Effect Transistor:HJ-FET)
 バンドギャップの異なる半導体接合を利用した電界効果型トランジスタの総称。今回の製品には、不純物をドープしていないインジウム・ガリウムひ素(InGaAs)チャネル層をn型のアルミニウム・ガリウムひ素(AlGaAs)電子供給層で挟み込んだ独自の構造を開発適用した。電子濃度と移動度が高いため、損失の低いスイッチICの実現が可能である。

(注3)寄生容量成分
 デバイス動作部分に起因していない容量成分。導電性基板を用いる場合、導電性基板と電極部分の間がコンデンサ状態となり、寄生容量成分が発生する。このような寄生容量が存在すると高周波特性を悪化させる要因となるため、低減することが必須である。

(注4)DP4T(Double Pole Four Throw)
 2つの端子からの入力信号を4つの端子のどれかひとつに切り替えて出力できる複合スイッチIC。例えば、送信と受信の2つの信号を4本のアンテナのどれかひとつに接続して出力する場合などに使う。


 ※主な仕様と参考画像は添付資料を参照

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