矢野経済研究所、電子帳票市場に関する調査結果を発表
電子帳票市場に関する調査結果
【 調査要綱 】
矢野経済研究所では、電子帳票の「設計・出力」、「運用・保存」分野を調査対象と捉え、市場を全体的かつ総合的に把握するための市場調査を実施した。
1.調査対象:電子帳票ベンダ(21社)
2.調査期間:2007年5月~2007年7月
3.調査方法:当研究所専門調査研究員による直接面接取材
【 調査結果サマリー 】
●2007年度の総市場規模は324億円へ
▼国内の帳票市場(ベンダ出荷ベース)の総売上高市場規模としては、2004年度で24,095百万円、2005年度で27,337百万円(前年度比113.5%)、2006年度は29,998百万円(前年度比109.7%)である。また、2007年度の見込みは32,383百万円(前年度比108.0%)、2010年度予測は37,530百万円(前年度比103.0%)と推計した。
●企業景気の向上と日本版SOX法の後押しにより、今後は中堅・中小企業が注目
▼これまで中堅・中小企業では、電子帳票の導入を進めていない傾向が強かった。しかし、日本版SOX法の施行を前に、景気の上昇と相俟って、導入を検討する企業が多くなっている。そこで、多くの電子帳票ベンダが、中堅・中小企業を今後のターゲットに見据えている。
▼一方、大手企業では導入が一巡したものの、内部統制の影響もあり、これまでのような部門導入から全社で統一する動きがある。この動きでは、リプレイス需要が主となり、市場の陣取合戦になると推測される。
▼2006年度から2007年度見込みについては、金額ベースで大手企業による需要が、僅かながら中堅・中小企業需要に勝っているものの、今後は、中堅・中小企業の割合が伸びてくると推測され、これらの要因により、市場全体は微増傾向を示すと推計した。
●総合力の富士通、独自のポジションを確保するウイングアークとJFEシステムズ
▼電子帳票の「設計・出力」分野では、2004年度から2007年度見込みに至るまで、1位のウイングアークテクノロジーズ(株)と2位の富士通(株)が、3位以下を大きく突き放す形で市場を形成している。
▼「運用・保存」分野においても、1位の富士通(株)と2位のJFEシステムズ(株)による寡占状態となっており、3位以下を突き放す形となっている。
※上記はベンダ出荷ライセンス売上高ベースである。また、「設計・出力」とは帳票設計、帳票出力専用ソフトウェアであり、「運用・保存」とは設計ツールで作成した帳票の保存を主とするソフトウェアである。
【 資料体裁 】
資料名:「帳票ソリューション市場 2007 」
発刊日:2007年8月6日 体 裁:A4判237頁
定 価:210,000円(本体価格:200,000円 消費税:10,000円)
株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL:http://www.yano.co.jp/