J.D.パワー、「2007年台湾自動車セールス満足度(SSI)調査」結果を発表
台湾の新車セールス満足度でメルセデス・ベンツが第1位
2007年台湾自動車セールス満足度(SSI)調査
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、略称:J.D. パワー、代表取締役会長兼社長:J.D. パワー4世)は、2007年台湾自動車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査の結果を発表した。
当調査は、新車購入時から2~6ヶ月が経過した車の所有者を対象に、台湾の正規販売店における車の販売から納車までのプロセスに関する顧客満足度を調べるものである。9回目となる今年は2006年7月から2007年2月の間に新車を購入した消費者を対象に2007年1月から4月にかけて面接調査を実施し、約2,700人から回答を得た。
台湾の自動車セールスの総合的な満足度は6つのファクターで構成されており、総合満足度に対する重要度順に「納車プロセス」、「セールス担当者」、「納車タイミング」、「取引」、「販売店設備」、「書類手続き」となっている。これらのファクターにおける複数の詳細項目に対する新車所有者の評価をもとに、総合満足度スコアを算出している。
◆セールス満足度は車の所有期間全般における顧客と販売店の関係に影響◆
今年のセールス満足度ランキングでは、メルセデス・ベンツが当調査開始以来、初めてトップに立った。総合満足度スコアは昨年から43ポイント増の905ポイントだった(1,000ポイント満点)。ファクター別の評価でも、6つのファクター全てでランキング対象ブランド中トップとなっている。特に「販売店設備」、「書類手続き」、「セールス担当者」の改善が大きかった。第2位には894ポイントのレクサス、第3位には882ポイントのトヨタが入った。
今年の調査ではほとんどのブランドでスコアが向上し、業界平均スコアは昨年調査から19ポイント増の868ポイントとなった。最も大きく向上したのはマツダで、昨年からスコアを45ポイント伸ばした。特に「納車タイミング」、「取引」、「納車プロセス」の改善が大きかった。
セールス担当者の納車にかける時間の長さが、セールス満足度に重要な役割を果たしていることがわかった。顧客はセールス担当者が納車に少なくとも1時間かけてくれるものと期待しており、セールス担当者が納車に際し説明書や保証について時間をかけて説明すると顧客はそれを高く評価する。多くの顧客は車を受け取る際に車の取り扱いや整備、保証についてより詳しく知りたいと考えている。通常、納車はセールス担当者が顧客に接する最後の機会となるので、これらの点について時間を多く取り説明すると、新車の購入経験全体に対して良い印象を与えることになる。
今回の調査では、新車購入者の40%近くが購入前に二つ以上のブランドを検討していることがわかった。二つ以上のブランドを検討した人のセールス満足度は、購入ブランドやモデルを事前に決めていた人に比べて低かった。また二つ以上のブランドを検討した人は、在庫モデルの選択肢が少ない、セールス担当者が質問に答えられない、セールス担当者に誠意がない、その日のうちに購入するようプレッシャーをかけられるなどの購入プロセスにおける問題をより多く経験している。複数のモデルを検討する顧客は決定までに時間がかかることが多く、そのためセールス担当者から受けるプレッシャーに対してより敏感になる。その結果、セールス担当者に対する評価は顧客の事前の期待を下回ることになる。
また、セールス満足度は車の所有期間全体における顧客と販売店の関係に大きく影響することがわかった。非常に満足した顧客の70%近くがアフターサービスを同じ正規販売店で受けたいと回答したのに対し、満足しなかった顧客では45%にとどまる。
*当報道用資料のオリジナル(英語)はシンガポールで発表済みです。
*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。
<株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D. パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。ISO9001およびプライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイト www.jdpower.co.jp まで。
<J.D. パワー・アンド・アソシエイツについて>
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D. パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。ISO9001取得。
<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズ(NYSE:MHP)は、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、ビジネスウィーク、J.D. パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界40カ国に280カ所以上の拠点を有し、2006年の売上高は63億ドルにのぼる。詳細はウェブサイト www.mcgraw-hill.com まで。
(※ 参考資料は関連資料を参照してください。)