クボタ、タイにトラクター生産工場を建設
タイにおけるトラクタの生産について
当社は、タイ王室系大手企業・サイアムセメント株式会社(タイ国バンコク市)と合弁会社を設立し、タイ国内市場向けトラクタの生産工場を同国内に建設します。
記
1.契約締結日
2007年8月20日
2.合弁会社の概要
○会社名:Siam Kubota Tractor Co., Ltd.
(サイアムクボタトラクタ)
○設立予定月:2007年9月(量産開始 2009年3月)
○所在地:タイ国チョンブリ県アマタナコン工業団地
(バンコク市中心部より東南へ約60km)
○規 模:土地面積:324,320m2・建屋面積:31,200m2
○資本金:11億バーツ(約44億円、※1バーツ=4.0円[7月末時点])
○出資比率:クボタ60%・サイアムセメントグループ40%
○投資総額:約17.6億バーツ(約70.4億円)
○事業内容:タイ国内向けトラクタおよびインプルメントの生産
(タイ国内の販売は、既設の現地子会社・サイアムクボタインダストリーが行う)
○生産能力:トラクタ:2.5万台/年
○従業員数:約300名(初年度)
3.合弁会社設立の背景・ねらい
(1)アジア市場の拡大・タイでのトラクタ事業の伸長
当社の主力である機械事業は、日本・北米・欧州・アジアの「四極体制」で事業基盤の強化に取り組んでおり、中でもアジア市場がここ数年間で急激に拡大しています。特に東南アジア農業の牽引国であるタイは、急速な経済成長による農家層の所得増加や農村地域の人手不足などでトラクタの新車市場が拡大しています。
(2)安価型製品の生産供給拠点の必要性
タイのトラクタ需要の急増を受けて、海外向け製品の生産拠点である筑波工場(茨城県つくばみらい市)の生産能力が不足しており、韓国やインドなどの安価型製品に対抗しうるコストパフォーマンスに優れたトラクタの生産供給拠点を、早急に現地に設けることが必要と判断しました。
将来的には、欧米への安価型トラクタ輸出も視野に入れています。
(3)周辺環境・実績を活かした事業展開が可能
タイは、自動車産業の拡大に伴い関連協力会社が多数進出しており、部品調達面の優位性があること、工場建設予定地が港湾まで至近で、周辺諸国への展開が容易であること、サイアムセメントとの合弁で1978年に設立(2004年に子会社化)したサイアムクボタインダストリーが築いた基盤・実績があること、などから、最終的に同国での生産拠点設立を決定しました。
(4)アジアにおける「クボタブランド」の確立
今後は、新会社によるタイ向けトラクタの生産により、同国での事業の更なる拡大をめざすとともに、新会社を拠点として、将来市場である東南アジアの稲作国を視野に入れた積極的な事業展開を図り、アジアでのクボタブランドを早急に確立してまいります。
4.事業目標
2010年売上高目標:70億バーツ(約280億円)
以上