IDC Japan、国内テープストレージ市場規模予測を発表
国内テープストレージ市場規模予測を発表
・2006年国内テープストレージ市場売上額は、前年比4.8%減の552億7,200万円
・LTOのみがプラス成長を続け、ミッドレンジテープ市場のデファクトスタンダードへ
・2011年までの売上の年間平均成長率はマイナス1.9%、ただしミッドレンジ市場はプラス成長を続ける見込み
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内テープストレージ市場の2006年の実績と2011年までの予測を発表しました。これによると、2006年の国内テープストレージ(テープドライブとテープオートメーションの合計)の売上額は、前年比4.8%減の552億7,200万円となりました。2006年~2011年の国内テープストレージ市場の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は、売上額でマイナス1.9%と予測しています。
2006年の国内テープドライブの売上額は前年比6.3%減の208億1,000万円で、出荷台数は同11.9%減の11万1,029台となりました。国内市場では、ミッドレンジクラスのみが成長を維持していますが、2006年はミッドレンジの中でもLTOドライブのみがプラス成長をしました。LTOは、ミッドレンジテープドライブ売上額の90.0%、出荷台数の88.7%を占めるまでになり、同市場におけるデファクトスタンダード的な地位を確立しました。LTOテープドライブ需要が拡大している要因としては、ロードマップに沿った大容量化とデータ転送速度の高速化によるスペックのアップグレードに加え、低価格のハーフハイトが幅広くユーザーに受け入れられていることが上げられます。特にハーフハイトドライブの成長は顕著で、2006年のLTO出荷台数では、ついにハーフハイトがフルハイトを上回りました。
2006年の国内テープオートメーションの売上額は前年比3.8%減の344億6,200万円で、出荷台数は同11.4%減の1万7,278台となりました。2006年は、ミッドレンジオートメーション市場、特にLTOオートメーション市場が順調に売上額を伸ばしました。2006年のLTOオートメーション市場では、オートローダーの出荷台数が前年からわずかに減少しましたが、21巻~100巻の小型ライブラリーの出荷が予想よりも成長しました。これは、一部の主力サプライヤーが、小型ライブラリー製品ラインナップを強化したことも影響していますが、国内企業において、中小規模のバックアップ統合が徐々に増加していることや、データ保護の意識の高まりとともにバックアップ対象のデータ容量が増加していることも影響していると考えられます。
国内企業において、ビジネスの継続性やコンプライアンスの観点から、「データ保護」の重要性が高まっています。国内企業において従来のバックアップシステムを見直す時期がきており、バックアップ投資が活発になる機運が高まっています。ただし、国内企業では、企業規模の大小を問わずバックアップの取得方法がディスクベースへ移行しており、必ずしもバックアップ投資の増加がテープストレージ投資の増加を意味しているわけではありません。IDC Japanストレージシステムズリサーチアナリストである高松 亜由智は、「テープストレージサプライヤーはDisk to Disk to Tape(D2D2T)の提案や、これまで十分にリーチできていなかった分野での新規需要の取り込み、また暗号化などのセキュリティ機能を組み込んだ提案を行うことで、事業機会を確実に獲得していくべきである」と分析しています。
IDCでは、2006年~2011年の国内テープストレージ売上額のCAGRを、テープドライブでマイナス3.6%、テープオートメーションでマイナス0.9%と予測していますが、LTOを中心とするミッドレンジ製品は、テープドライブ、テープオートメーションともにプラス成長を続けると予測しています。
今回の発表はIDCが発行したレポート、「国内テープドライブ/テープオートメーション市場 2006年の分析と2007年~2011年の予測」(J7400307)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内テープドライブとテープオートメーションの2004年から2006年までの出荷実績および市場分析、2007年~2011年までの予測を売上額、出荷台数の観点から行っています。また、テープドライブは容量帯別に、テープオートメーションは搭載カートリッジ巻数別に出荷実績調査と予測を行っています。
(※レポートの詳細については IDC Japan へお問合せ下さい。)
国内テープドライブ/テープオートメーション市場 2006年の分析と2007年~2011年の予測
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Storage/j7400307.html
<参考資料>
国内テープドライブ/テープオートメーション市場予測、2006年~2011年
※ 関連資料参照
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